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2018年07月15日

2018.5 妊婦クラス「母子早期接触と母乳育児」質問と回答

妊婦クラス母子早期接触と母乳育児の質問とその回答です。

質問:授乳中の栄養で特に気をつけることは?妊娠中とのちがいは?

基本的には妊娠中も授乳中も栄養については同じだと思っています。今まで、栄養をとるために妊娠中はタンパク質をたくさんとらないといけないと思っていましたが、まずは腸をよくすることが大切だと考えるようになりました。
腸がよくならないと食べ物を食べてもしっかりと活用出来ないのだと思います。
その点妊娠中は、大きくなる子宮で圧迫されて、さらに女性ホルモンが腸の動きを鈍くするため便秘になりやすいです。便秘になると腸内環境が悪くなってしまうので、妊娠中にはしっかり毎日排便ができるように特に生のお野菜をしっかりととる事が大切かと思います。
授乳中も、母乳のエネルギーにはお母さんの食事内容は影響しませんが、栄養成分では影響をうけるものもなるので(母乳中のDHAをしっかり増やすためには、お母さんはよい脂を含んだ食事をバランス良くとらないといけないのです。炭水化物に偏りすぎた食事だと脂肪の量は減らないですが、母乳中の脂肪の不飽和脂肪酸の割合は減るかもしれません。)
食物繊維、良い脂肪、ビタミンE,マグネシウムなどのミネラル が豊富でとても栄養の取れる食品として玄米があります。
是非妊娠中から学んで玄米を食べることをおすすめします。
小さい子どもに玄米が食べられるのかと心配される方もいますが、小さい子どもに玄米を食べさせるときには、柔らかめに炊いてあげて、よく噛むように教えてあげて下さい。

質問:仕事の都合上、生後2~3か月で保育所に預ける必要があるのですが、授乳は何度でも行ってOKなところのことなんですが、コミュニケーション、甘えさせてあげるなど、多くが不足しそうで不安です。
搾乳したおっぱいをあげるとして、哺乳瓶を嫌がるようであれば、おっぱいをあげる方法として何かいい方法はありますか?

赤ちゃんを生後2ヶ月から預けないといけないというのは心配のことと思います。直接授乳にいけるというのはとても素晴らしい環境ですね。どうしても仕事開始しないといけないのでしたら、一緒にいるときにしっかり子どもとふれあえると良いかと思います。
育児中子どもと一緒にいても、主婦もいそがしいので、ずっと赤ちゃんを抱っこしてゆっくりしている訳ではないですから。
また搾乳したおっぱいをあげる場合でも、できるだけ仕事復帰で保育園に預けるぎりぎりまでは直接おっぱいをあげることがおすすめです。
1週間まえくらいからお母さん以外の家族にほ乳瓶での授乳の練習をしてもらいましょう。
ほ乳瓶を使う場合でも、赤ちゃんの腸内環境を守るために、搾乳が取れるのでしたら、人工乳ではなく搾乳をあげることがおすすめです。
ほ乳瓶を嫌がる赤ちゃんは多いですが(当然だとは思います。)、乳首の種類を変えてみたら飲めたりするので、嫌がって飲んでくれない場合には、硬さや形などを変えてみるのもおすすめです。うんと軟らかいのが良かったりすることもあるようです。
マグマグ スパウト などで飲めたりする場合もあるようです。
2018.5 妊婦クラス「母子早期接触と母乳育児」質問と回答


質問:上の子(1歳8か月)の立ち会いされるかを悩んでいます。お母さんが陣痛で叫んでいたりするのを見てトラウマにならないか心配です。

上の子のお産への立ち会いはとってもおすすめです。お母さんが陣痛中に叫んでいるのをみてびっくりして泣き出す子もたくさんいますが、お産で赤ちゃんが産まれてしばらくすると赤ちゃんをしっかりみたりお母さんをいたわったりしてくれたりもします。
またお産の間ずっとお部屋にいるのは、小さい赤ちゃんにとっては難しいので、産まれる直前までは他の部屋でおばあちゃんや他の家族と待っていて、お産の時にスタッフが声をかけてお産の部屋に入ってもらったりもします。
他に上の子の面倒を見てくれる家族がいない場合には、お父さんと一緒にずっとお産の部屋で過ごしてもらうこともあります。またぐっすり眠っている場合には近くの部屋はその場で寝かせて、赤ちゃんが産まれてくるときに起こしてあげたりすることもあります。
叫ぶお母さんをみても、トラウマになる、恐怖体験になったというお話しは今まで一人もきいたことがありません。上の子をお産に立ち会わせて良かったというお話しをきいています。お産で赤ちゃんが産まれてくると言うことを、小さい子どもなりに理解してくれると思います。
是非家族みんなで赤ちゃんを迎えられたら良いなと思います。

質問:なぜ人工乳ではだめなのか?
人工乳がダメなのではなく、人工乳は母乳と同じように宣伝されていますが、まったく違うもので、どうしても母乳が足りないときにお薬のように使うものだと考えたらよいかと思います。
日本では人工乳がたくさん宣伝されて、本当は必要の無い人まで人工乳を使っていることが多いのが現状です。
でも、講義でもお伝えしましたように、母乳による赤ちゃんへの健康のメリットは計り知れないので、一滴でも多くの母乳をあげることが大切だと思います。
又、預けるときに一回だけ人工乳をあげたとしても、赤ちゃんの腸内細菌はビフィズス菌優位から大腸菌優位の状態に変わってしまいます。ですから、もし搾乳が取れるのでしたら、人工乳ではなく、搾乳母乳をあげた方が良いのです。

質問:いつごろから子どもに大人と同じ、あるいはあまり変わらない味付けのものをあげてもいいのか?
味付けは離乳食開始時から大人と同じ味で良いです。
もし赤ちゃんには味付けが濃いのではと感じるのでしたら、それは家族みんなで味付けを見直して、薄味で料理することをおすすめします。素材そのものの味を楽しめる味付けがおすすめです。
このあたりは離乳食講座で詳しくお話しが聞けますので、是非離乳食講座を受講することをおすすめします。


質問:早期接触についてもっと聞きたい。
以前のブログとホームページから早期接触の記事を紹介しますね。
http://yuicl.ti-da.net/e9993471.html

http://yuiclinic.ti-da.net/c175893.html


以上遅くなりましたが、5月の妊婦クラスの質問と回答でした。



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この記事へのコメント
こんにちは。
子供が一歳になり保育園の先生達にもう母乳は栄養ないからそろそろおわりねーと言われてます。
一応離乳食も順調に進められていますが一年経つと母乳の成分はあまり栄養なくなりますか?
Posted by オクマ at 2018年07月15日 08:30
 
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