てぃーだブログ › ゆいクリニック院長日記 › 2014年05月

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2014年05月25日

第4回子どもの禁煙研究会

子どもの禁煙研究会に行ってきました。

お話の内容は、学校医の先生の小学校での喫煙防止活動報告、喫煙防止教育、禁煙薬物療法の効果と限界、妊婦の喫煙の現状と支援の課題、発達障害診療における禁煙支援の試み
などでした。
3時間の研究会はあっという間でした。

今回は今まで禁煙には参加してこなかった夫と一緒の初参加で、今後は夫も禁煙外来デビューできそうです。
小児科医ののだ先生のお話を伺うことができて、今後は小児科外来でも子どもの同居家族の禁煙のために禁煙外来を行っていけそうです。

禁煙外来ではしっかりと禁煙を決意された方が禁煙できるまでフォローしたいということと、薬物療法に関しては、自費だと高いというイメージがありますが、一日約500円、これなら喫煙とあまりかわらない費用で禁煙できますよ、ということを伝えたいと今回の研究会の収穫でした。
また、学校医の先生の取り組みで敷地内禁煙を提案したという話素晴らしいなあと思いました。
以前、子どもの小学校の運動会でグラウンドのすみでたばこを吸う保護者をみかけて、そばを通るときに苦しい思いをしたものです。
学校は子どもを優先して守るべきで、分煙ではなく、完全禁煙にするべきであり、その取組は子どもを喫煙者にしないと言うことにつながるという講師の先生のお話にあらためて感心しました。

防煙教育の大切さをあらためて感じました。
まずは子どもが中毒にならないことが一番大切なのだと思います。興味本位の喫煙から中毒になってしまって生活がかわり苦しい思いをする子どもたちの様子をうかがうと、絶対に手を出さないことが大切、そのための教育だと思いました。
中学生が家にあったたばこを吸って中毒になり、学校では吸えないからと学校に行かなくなったり、小学校6年生が修学旅行前にたばこを吸うようになって、修学旅行に行かないと言い張ったり。
子どもは簡単に中毒になってしまう。でもニコチンパッチが著効するのも子ども。喫煙習慣をつけさせないように、子どもの周囲の大人の禁煙がとても大切だとあらためて思いました。

喫煙の害が浸透して喫煙者は減っている中、教育をしっかりすることで喫煙者がもっと減り、健康被害は減っていくと思います。
そのためにも防煙教育(喫煙防止教育)を子どもたちにしっかりと行き届かせられると良いなあと思いました。

発達障害についてのお話で、素因はあっても環境が大切。受動喫煙があるような環境が発達障害を起こすというお話がありました。
家庭内喫煙をなくすために親の教育も一緒にしていかないといけないなとお話を伺って思いました。

また、講師の先生が、私の目標は世界平和と次世代育成です、と言われていて、しっかりとテーマをもっているのは素晴らしいと感心しました。
私自身、子どもたちには生きがいをもって、やりがいのある仕事をして社会貢献して欲しいと願っています。
でも自分自身の目標がここまできちんと壮大なテーマで規定されて目標にむかっているかというとなかなか・・・。
ゆいクリニックをつくった目標は、親子の絆作りをサポートする、幸せなお産をサポートすると言うことですが、大きな目標をもって目標に向かって頑張りたいなあとお話を伺いながら思いました。
また自分の子どもたちには親の思いがうまく伝わっていないと感じる事も多いので、なんとか伝える機会をもちたいと思いました。

以上研究会参加報告でした。
  
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Posted by 島袋 史 at 06:39Comments(0)禁煙日記

2014年05月18日

映画「玄牝」上映会のお知らせ

ゆいクリニックスタッフから、映画上映会のお知らせです。
よかったら参加してみてください。

皆様
こんにちは
梅雨時期ですが、体調は崩してませんか?
梅雨の晴れ間は本当にありがたいですね。
洗濯物の気持ちいいほどよく乾くこと!! 
太陽の偉大さを改めて感じました。

さてここで映画のお知らせをしますね。

玄牝 げんぴん
「あるがままに、命を向き合う人びとの物語」

2014年6月29日(日)
14:30~16:00(開場 14:00)
映画鑑賞料:500円

場所:長谷寺 
住所:糸満市潮平1番地 TEL:098-852-3533

※お子様連れの方のために別室を用意しております
※予約は必要ありません。当日受付にてお支払ください
(つり銭のないようにご協力お願いします)
上映会終了後、シェアタイム(ゆんたく会)および
『安産3原則ライブ』あり

現代人の忘れてしまった死生観がここにある
~執拗なまでに自然分娩にこだわり続けた吉村正と‘いのち‘のドキュメンタリー~  by 長谷寺副住職 岡田隆英


ゆいクリニックの助産師のメンバーの中には
産婆組合に属しているスタッフもいます。
産婆組合、吉村医院とも深くご縁を頂き、今回も上映会をさせて頂きます。
自称、なので入会、退会自由。
安産3原則ライブはきっと産婆組合のメンバーが活躍するはずです。
ご縁があって、産婆組合は長谷寺さんにとてもお世話になっております。

今回、長谷寺で玄牝を上映できるとのこと。

お寺といのち

日本ではお寺は死と深くかかわっている印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか?

お産の映画、産まれる映画なのに、なぜお寺?

長谷寺、副住職の岡田隆英さんが副題に挙げているように

死を感じるからこそ、私たちは生きることに、そして生まれることに
必死になれる。もがくことが出来るのです。

そしてまた、皆さんの中には
生きていく人のためにある
お寺の存在意義を長谷寺で感じるかもしれません。

お寺という独特の空間で感じる
いのちの物語。
是非体験ください。




  
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Posted by 島袋 史 at 17:32Comments(1)

2014年05月16日

5日がかりのお産~2014

5日がかりのお産
5日がかりのお産がひさしぶりにありました。
なるべく陣痛促進剤を使わないゆいクリニックでは、3日かかることは初産婦さんではざらで、経産婦さんでは時々です。自然に待っても、初産婦さんでもさすがに5日かかることは少ないです。
破水で入院してなかなかお産にならなかったり、必要があって、陣痛誘発のために入院したけど、結局お産にならないことはあったりしますが、陣痛があるけどなかなかお産にならなくて5日かかったということはまれでした。
今回、久しぶりに5日がかりのお産があったので紹介します。
産婦さんは初産で、前夜より痛みが続いてあまり眠れないままに朝クリニックを受診されました。外来で診察して子宮口3~4cm開いていましたが、まだ陣痛も弱く、破水もなくて赤ちゃんは元気だったので、まだまだお産までかかりそうだし、お家に帰るか入院するかどうか相談したところ、あまり休めていないとのことで、入院して様子を見ていくことになりました。その後陣痛は強まったり弱まったり、時に夜間には鎮痛薬を使って休んだりしながら、ゆっくりとお産が進むのを待っていました。
5日目の朝方には自然破水あり。陣痛微弱であったので、陣痛促進剤を使用しました。できれば薬を使わずに自然に頑張りたいという本人の希望もあったのですが、時間がかかっているのと陣痛が弱かったため、陣痛促進剤を使用しました。
この間にも薬を始めるまでは腰にシャワーをあてたり、ホメオパシーを使ったりして、陣痛を勧める方向に努力してきていました。
「是非今日は赤ちゃんを産んで抱っこしようね」「産むのは自分の力で、お薬はほんの少しの手助けだからね」とお伝えして陣痛促進剤を使用開始しました。
陣痛促進剤を開始してからは2~3分ごとの陣痛を朝からずっと頑張りました。
だんなさんはずっと付き添ってくれていましたが、お産になる2日前からは仕事に行かないといけないと朝出かけて夜にちょっと寄ってくれるという生活を続けられました。
陣痛促進剤を使う朝には一緒にお薬の説明を聞いてもらえたのですが、その後早朝から仕事へ。午後もしかしたら少し抜けてこられるかもということでしたが、職場は那覇で、往復するだけでも1時間半以上かかる状況でした。
朝から頑張ってだんなさんが来てくれる頃に産もうねと声掛けしましたが、午後になって赤ちゃんの頭がもう少しでみられそうになって旦那さんに連絡したところやっぱり仕事から抜けられないとのことでした。
仰向けで足を抱えていきんだり(マックロバーツ体位)、窓枠につかまってスクワットしたりとアクティブに動いて頑張りました。
最後はマックロバーツ体位で、膝を抱えて思いっきり足を胸に引き寄せてもらって、一回だけ吸引カップをかけて赤ちゃんの頭を引っ張って赤ちゃんの頭が出てくるのをお手伝いしましたが、赤ちゃんはなんとかその1回の吸引とそのあとのお母さんのいきみで、生まれてきてくれました。
赤ちゃんは頭頂位という回旋異常があり、一番頭の通りやすい向きではなく、正しい向きで出口に進んできていなかったために、とっても時間がかかってしまったのでした。
めったにしない会陰切開もさせてもらいましたが、夢中で会陰切開の説明もそこそこに(ほとんどせずに)切開してしまいました。すみませんでした。
分娩は5日がかりで、本人にしてみればお産所要時間100時間くらいかかっているような感じかもしれませんが、途中で陣痛が10分以上あいたりしたので、分娩所要時間は64時間ということになっています。入院したのは4/30朝ですが、5/2 午前1時から陣痛開始ととっています。と言っても十分長いお産時間ですが。
とにかく最後まで弱音を吐かずに、上手に休みながら赤ちゃんを産むことを長く長く頑張ったこの経験は今後の大きな糧になるのではないかと思います。
先日無事に彼女の2週目健診も終わって、会陰切開してしまったおしももきれいであまり痛みもなく過ごせているとのことでほっとしました。
久々の長いお産だったので、彼女から許可をえてお産を紹介させてもらいます。
ありがとうございます。
また、彼女のお産の感想を一部抜粋して紹介させてもらいます。








お母さんの感想
元々の予定日は5月13日でしたが、4月29日のお昼頃、これが陣痛か!?という痛みがあり、14時頃におしるしが・・・。その後も不規則な時間の陣痛がずっと続き、夕方にゆいクリニックへ電話すると、まだ来院するには早いので我慢できない痛みになったらもう一度電話して言われ、自分の我慢できない痛みの限度が分からなかったが、30日の6時頃に10分以内の陣痛になり、痛みが更に増したので再度電話すると、お風呂に入って軽く朝食を食べられるなら、食べてからおいでとの事で8時ぐらいにゆいに到着し、診察してもらうと4cm開いてるけど初産婦はまだ時間かかるから、家で待機してもいいし、入院してもいいよと言われたので、家に帰って不安にかられるよりはと入院をすることにした!!
そこからが出産までの長い道のりのスタートになる。
 全然、夜になっても進む気配がなく、5分間隔になっても朝には10分間隔に戻ってしまうという事の繰り返しで、8cmに開いてきたので5月1日に1回分娩室で出産の波に乗れるように試みてみるが失敗・・・。
常に時間の感覚は違うけど陣痛は常にあるので、痛みに耐えつつ合間に寝るという日々を4日間過ごし、もう心が折れて、何度お腹の子に早くお願いだから出てきて!これ以上苦しめないでと思ったことか。もう1人で充分・・・二人目は作らないと旦那さんにも頼み、その場から一刻も早く逃げ出したい気分だった。
 私の中では、何の根拠もないけど楽天的な気持ちでポンッと安産で産まれてくるイメージがあったし、運動もやって食事も頑張って体重もそこまで増やすことなく安産に向けての道筋ができてて、これだけ頑張ったから大丈夫。やるだけの事をしたと思っていただけに結構ショックで。
何が妊婦生活で駄目だったんだろうと悩みながら、時計の針を見ては、その日、その日は苦しかったけど、振り返ってみると入院生活が長かったのもあるけど、たくさんの助産師の方々(名前をあげたらきりがないくらい)に助けていただき、アドバイスをもらい、心配りや気遣いで私の緊張と痛みを和らげてもらい、心配させたり、迷惑かけてしまったけど、私ほどこんな人数のスタッフの方々に関わってもらった出産はないんじゃないかと少し自慢でもあり、幸せを感じてます。
 史先生にも出産中、沢山励まして頂き、リラックスできるように心遣いをして頂きました。多分GWの出産じゃなかったら、先生は診察もあるし、私の出産どころではなかったと思うと、GWの出産はなるべくしてなったと思います。
 本当は旦那さんの休みの関係上、GWはどうしても避けたかったのですが、今はGWで良かったと思ってます。
 旦那さんの立ち会いもバースプランもすべて計画通りにいかなかったけど、自然からの色々な処置の出産と一つの出産ですべてが詰まったそんなお産でした。
 長い道のりで大変だったけど、こんなことを経験できるのも、そうそうないし良い経験ができたと、今は充実感でいっぱいです。
 こんな大変なことにちゃんと向き合えて乗り越えられたので、この先ある程度の事では弱音は吐かず頑張れる気がします。
 産後も少しの腰痛と骨盤の不安定さ、会陰の傷の痛みはありますが、食欲も元に戻り、すごい元気で母子同室での母乳やおむつの世話等楽しみながらできました!
 食事も毎回おいしく楽しみでしたし、お掃除や洗濯をしてサポートしてくれて、至れり尽くせりで本当に助かりました。マッサージも気持ち良くて癒されました。最初は早く帰りたいと思ってましたが、退院の日を迎えると淋しい気持ちです。もう少し残ってたいと思うほど。
 本当にゆいの史先生をはじめ、沢山の助産師、スタッフの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。安心して入院生活を過ごせたのも皆さんのおかげです。ありがとうございました。子育て頑張ります。
 最後に美緒、産まれてきてくれてお母さん本当に幸せだよ。私をお母さんにしてくれてありがとう、これからの人生一緒に楽しもうね!


  
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Posted by 島袋 史 at 17:46Comments(0)診療

2014年05月15日

性感染症検査無料で受けられます。

ゆいクリニックでは自費で性感染症検査を希望する人は検査を受けることができます。
でも、おすすめの検査をするとかなりの金額になります。
ゆいクリニックからそれほど遠くない、中部福祉保健所では、性感染症検査を無料で受けることができます。

沖縄県中部福祉保健所(沖縄県中部保健所)
相談用電話 098-938-9701 【内線】153、155
相談実施日・時間 平日:月~金曜日 9:00~12:00、13:00~17:00
所在地 沖縄県沖縄市美原1-6-28

エイズだけではなく、クラミジア、B型肝炎、C型肝炎、梅毒が無料で受けられます。
電話予約が必要な場合と不要な場合があります。
詳細は下記です。

http://api-net.jfap.or.jp/prg/search/details.aspx?seq=1000

また、沖縄県各地でも無料でのエイズやその他の性感染症検査を受けることができます。
近隣の保健所へお問い合わせされてみてください。

1沖縄県南部福祉保健所(沖縄県南部保健所)
相談用電話 098-889-6591 【内線】501
相談実施日・時間 平日:月~金曜日 9:00~12:00 13:00~17:00
所在地 沖縄県島尻郡南風原町字宮平212
2沖縄県中央保健所
相談用電話 098-854-1007 【内線】257
相談実施日・時間 平日:随時 感染症担当職員及び内容により医師が対応。
所在地 沖縄県那覇市与儀1-3-21
3沖縄県中部福祉保健所(沖縄県中部保健所)
相談用電話 098-938-9701 【内線】153、155
相談実施日・時間 平日:月~金曜日 9:00~12:00、13:00~17:00
所在地 沖縄県沖縄市美原1-6-28
4沖縄県北部福祉保健所(沖縄県北部保健所)
相談用電話 0980-52-5219 【内線】222
相談実施日・時間 平日:月~金曜日 9:00~11:30、13:00~16:30
所在地 沖縄県名護市大中2-13-1
5沖縄県宮古福祉保健所(沖縄県宮古保健所)
相談用電話 0980-72-2420
相談実施日・時間 平日:月~金曜日 9:00~11:00、13:00~15:00
所在地 沖縄県宮古島市平良字東仲宗根476
6沖縄県八重山福祉保健所(沖縄県八重山保健所)
相談用電話 0980-82-3240
相談実施日・時間 平日:9:00~11:30、13:00~16:00
所在地 沖縄県石垣市真栄里438



また、過去の集団予防接種等により、多くの方がB型肝炎に感染した可能性があり、対象の方は無料で検査治療を受けることができます。

集団予防接種等によりB型肝炎ウイルスに感染した方に給付金を支給します
この給付金は、7歳になるまでに、集団予防接種等(昭和23年7月1日から昭和63年1月27日までの間に限る)の際の注射器の連続使用により、B型肝炎ウイルスに感染した方と、その方から母子感染した方(これらの方々の相続人を含む)に対して、病態に応じ50万~3600万円等をお支払いするものです。
給付の対象となる方の認定は、裁判所において、救済要件に合致するかどうか、証拠に基づき確認していくこととなります。このため、この給付金を受け取るためには、国を相手とする国家賠償請求訴訟を提起して、国との間で和解等を行っていただく必要があります。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/b-kanen/index.html?utm_medium=twitter&utm_source=twitterfeed


  
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Posted by 島袋 史 at 06:22Comments(0)診療

2014年05月12日

リビングのテーブルを格安で譲ります。~売れました。

以下のテーブルは売れました。ありがとうございました。

ゆいクリニックでは開院当時からリビングでは家具作家さんがつくられたとてもおしゃれなテーブルを使っていました。
大きさは148×148×165cmととても大きな三角の座卓です。





とてもおしゃれなテーブルでお部屋がぐっとよい雰囲気になるのですが、スタッフからは三角で使いづらい、足がたためない、などのため
患者さんが多数いたときに使いづらいとのことで、結局四角の座卓を使うことにして、三角座卓は処分することにしました。

もともとは家具作家さんがつくられて、数十万円する座卓なのですが、輸送費は負担してもらって、2万円でお譲りしようと思います。

なにせ大きさが大きいので、(島袋の自宅でつかったら?とスタッフから言われましたが、とてもこんな大きなテーブルをおくスペースはありません。)なかなか使用が限られていると思いますが、是非うちで欲しいという方がいましたら,メール、ファックスまたは電話でお問い合わせください。電話の場合には受付にテーブルを買いたいといって、連絡先を島袋宛に伝言してもらいましたら大丈夫です。

  
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Posted by 島袋 史 at 06:16Comments(0)投稿記事

2014年05月03日

赤ちゃんに異常が見つかったとき~あるお母さんの感想

あるお母さんからお手紙をいただきました。
その方は、ゆいクリニックで出産予定でしたが、赤ちゃんの心臓に生まれつき異常があることが疑われたために、転院された方でした。
ゆいクリニックは小さな診療所で、新生児集中治療はできないため、できるだけ生まれてすぐに治療が必要な赤ちゃんを見逃さないように、妊娠中に、おなかの赤ちゃんについて超音波検査で胎児異常スクリーニング検査を行っています。
心奇形のスクリーニング検査を行った場合には、100%ではありませんが、80%以上の確率で胎児心奇形を見つけることができます。ただ、胎児の心臓をみるのにはある程度の訓練が必要で、見逃されることもまだまだ多いです。
お腹の赤ちゃんの奇形の可能性をきくと、実際に目に見えない分、不安がとても大きくなると思います。分からない方がよかったと不安に押しつぶされてしまうこともあるかもしれません。
ですが、それを乗り越えて前向きに頑張ったこの方の体験は、勇気をくれると思いました。

お母さんからは、同じような体験をしている方のサポートもしたいといってもらっています。赤ちゃんが入院中に赤ちゃんに付き添うために病院の近くの宿泊施設、マクドナルドハウスについての情報など伝えられることもあるとのことで、もし赤ちゃんが長期入院が必要で、滞在について情報が欲しいという方がいましたらゆいクリニックまで連絡ください。
沖縄にもこども医療センターの近くに確かマクドナルドハウスがあったかと思います。
この方は沖縄に身内がいなかったため、実家のある関西へ帰られて出産と赤ちゃんの看護を頑張りました。
沖縄で治療を受ける場合にはこども医療センターという選択肢があるかと思います。

以下感想を紹介します。



島袋先生へ
 ご無沙汰しております。昨年2月から10月まで、ゆいクリニックでお世話になった○○○です。
先生をはじめ、スタッフの皆様もお元気でしょうか。

 先生には昨年10月に、エコーで胎児の心臓の異常を見つけて頂き、沖縄のこども医療センターをご紹介いただきました。
そして、センターで大血管転移症の疑いと診断を受け、今後のことを考えて関西の国立循環器病センターをご紹介いただき、転院いたしました。
 
 あれから約5カ月が経ち、御礼のお手紙が遅くなって申し訳ありません。
 
 10月のエコーで先生ご夫婦がエコーの機械を前に神妙な面持ちで何かお話されていた時から、私のマタニティライフは一変しました。
それまでは妊娠糖尿病や逆子の心配はしていたものの、先生のご指導をうけてよく歩き、食生活に気を配り、妊娠前からやっていたヨガ、ゆいクリニックのベリーダンス、そして、沖縄ならではの美しい海でのシュノーケルなど、おなかの中の赤ちゃんとともに楽しい毎日を送っていました。
ところが、赤ちゃんに疾患の疑いがかかったとたん、不安に押しつぶされそうな日々が始まりました。特に、診断がつくまでの約2週間は、不安が不安を大きくして勝手に最悪な事態を想像してしまう始末でした。

 その後、大阪での初診の日から、思いがけずそのまま入院となりました。ですので11月上旬から出産までの約1か月の入院生活でした。手術のためには、赤ちゃんをできるだけ大きくして生むことが望ましいため、その頃、少しお腹が張っていた私は安静を求められての入院でした。

 もともと、自然なスタイルで生みたいと願ってゆいクリニックでの出産を希望していた私にとって、突然の国立病院の入院生活は苦痛でした。毎日続けていたヨガも散歩も、そして玄米食も禁止。
最新の機械音が響き渡る部屋で分娩台を使って、会陰切開もして生むのかと想像すると、人工的な気がしてならず、とても悲しくなりました。

 ですが、入院生活が進み、赤ちゃんの病気のこともよくわかってきたところ、最新機器の中で、多くのスタッフに囲まれて十分な医療行為がすぐに受けられる環境で生むことができるありがたさを感じていきました。
出生後、赤ちゃんの病状が悪化する前にすべての処置を最善の方法で施していただけることのありがたさ。

 胎児のうちにエコーで心疾患が発見される割合は40%程度しかないと、どこかのデータで見たことがあります。もしも、出産後に心疾患が判明していたら、すべての措置が後手後手にまわり、治療の大きな障がいとなった恐れがとても高いと聞きました。
それを知ってからは、入院生活に感謝して日々過ごすようになりました。
そして、同時に、ゆいクリニックの島袋先生ご夫妻の診察のすばらしさに感謝せずにはいられませんでした。
もしも、エコーで見つかっていなかったら、、、想像しただけで恐ろしいです。
ましてや、私は沖縄に引っ越したばかりで知人の一人もおりませんでしたし、主人は船に乗って仕事に出ると2週間は戻らない生活です。その中において、出産後に赤ちゃんとの闘病生活や不安との戦いは、想像しただけで恐ろしいです。

 大阪での入院生活も約1か月。12月3日の予定日を過ぎても生まれず。胎児も3600を超えたため、そろそろ陣痛誘発も考慮されていた12月6日に3644グラムのビックベビーを経膣分娩で出産することができました。

 なんと、主人の誕生日と同じです。赤ちゃんからのサプライズでした。

 大きな病院ですが、出産にあたってバースプランを提出することができました。
私は、主人の立会出産、可能な限り自由に動いて生みたい旨、アロマの使用、会陰切開の回避、できるだけ早い母子接触、初乳を飲ませたい、完全母乳で育てたい、、などを書いて提出しました。
かなわなかったことは、自由に動いて生むこと、会陰切開の回避、母子接触などでした。

 最後の一週間は動いて動いて早く生んでといわれていたので、毎日階段昇り降り、付近の公園への散歩、ベッド上でのヨガなどスパルタで頑張りました。
ゆいクリニックでも、足腰の筋肉が分娩には必要で、よい陣痛を呼ぶために必要を聞いていたので、実は医師の言うことを少し破って、入院当初から、体調と相談しながらこっそりヨガも毎日無理のない程度に続けていましたし、スクワットもこっそりやりました。
動いてはいけないと医師のご指導があったのですが、小森助産師さんは「自分が生むのよ。だから自分の体がしっかりしてないと」とおっしゃっていましたし、このままベッドで寝たきりだと私はきっと良いお産ができないと感じ、お腹が張ってなければ筋トレをしました。
ゆいクリニックに行っていたおかげで、分娩自体は私がしっかり生む力をつけておかないと、それこそ赤ちゃんが苦しい思いをしてしまうのだと考えることができたのです。


そして、散歩中の公園で破水して、そのまま分娩室に入ることになりました。
6時間の安産でした。

 破水した人は感染の危険があるとのことで、分娩台の上で横になるだけで、動くこと、横の椅子に座って陣痛をのがすこともダメだと言われてしまいました。

 アロマと音楽は、用意していたものを使っていただけましたが、実際に陣痛が始まってからは聞く余裕もありませんでした。

 会陰切開については、出産前から医師より説明があり、赤ちゃんの心臓の負担を少なくするために、切開する旨を伝えられました。納得がいくものでした。

 母子接触は、、、取り上げられたあかちゃんの産声を一度聞いて、赤ちゃんの顔を見ることもなくそのまま処置室に連れていかれ、赤ちゃんと会ったのは5時間後、触れることができたのは指先程度でした。たくさんのチューブでつながれた赤ちゃん。ギュッと抱きしめて、素肌の胸に乗せてやさしく撫でてあげたかったけれど、、、仕方のないことでした。

 母乳は、ゆいクリニックでご指導いただいていたおっぱいマッサージを欠かさずしていたので、初日から出ました。2日後からですが、赤ちゃんの鼻からチューブで飲ませてもらえました。主にミルクを飲ませていた様ですが、何度もお願いして、母乳の割合を増やしていただきました。それからも、搾乳をして、手術後には哺乳瓶で母乳を飲ませることができ、感動しました。約1か月後、初めておっぱいを直接吸って母乳を飲んでくれた時は涙が出そうになりました。母乳をあげる感触は、体験した者しかわからないんだと感じました。体の底から、心の底から何とも言えない感情が湧いてきました。

 その後、トラブルもなく完全母乳で3カ月を迎えました。体重も退院時は2900まで落ちたのですが、一日45グラムの増加でむくむく増えて、頼もしい限りです。間もなく6キロです。

 立会出産については、主人のおかげで、本当にすばらしいお産でした。
主人なしでは、次のお産が想像できないくらい、二人三脚で乗り切った感覚です。
主人はすべての陣痛を私の背面に同じ様な姿勢でぴったり寄り添って、腰を上から下へ、呼吸に合わせて押し下げてくれ、かなり楽でした。私は経験したことのない痛みでしたが、小森助産師さんからも「息を止めたら赤ちゃんが苦しいのよ。ゆっくりでいいから細い息を吐く」とご指導をうけていたので、赤ちゃんを苦しめないようにと必死で、常に呼吸をしていました。
大きな声をあげることもなくすみました。
息を止めてしまいそうになったり、痛くてパニックになりそうな時もありましたが、主人がいつも
「大丈夫、上手にできてるよ。」
「この波はもうすぐ終わるよ」
と何度も何度も言ってくれたので、これでいいんだと、気をしっかり持ちなおして乗り切れました。

 ゆいクリニックでも、こもり助産院でも、主人への説明を丁寧にしてくださっていました。また、主人にできることがあるんだということをしっかり伝えてくださっていたので、主人も協力する気持ちでいられたのだと思います。
また、出産した病院でも「なぜ立会いたいのか」をよく話し合うこととのご指導を受け、主人と話し合った際に「一緒に生みたいから」と主人が自発的に考える機会もあったので、当日は主人も積極的に取り組んでくれました。
助産師さんもおられたのですが、主人がしっかりポジションをとって心身ともに助けてくれたので、陣痛中は助産師さんのマッサージは必要ありませんでした。

 よく、分娩を終えた妊婦さんに聞くと「主人は何も役にたたなかった」「腰をさすってもらっても見当はずれのやり方で、助産師さんはピンポイントにしてくれるので、主人には悪いけど、邪魔だった」など聞いていたのですが、、、。

 また、本当は静かに生みたかったのですが、なんと研修医も含めて医師が8名ほど、ほかに助産師さんと看護師さん。また、いよいよ生みだす時には分娩台が人の目の高さまで上がり、助産師さんが台に乗って取り上げてくれたのですが、私の視線からは10人以上の医師達の目の高さに自分がいる状態で、一種のショータイム状態でした。産科と乳幼児科の医師や看護師さんが集まって態勢を整えてくださっていたからで、にぎやかでした。でも、みなさんが口ぐちに応援してくださり、いきむときもアドバイスしてくださり、生みだしたとたん、全員の歓声と祝福をうけ、それはそれで、とても幸せな気持ちになりました。

 大きな病院でしたが、たくさんいる医師や看護師も、患者一人一人をよくみてくださっていて、担当ではない医師も廊下で会えば、私のことをよく知っている内容で声をかけてくださったりしました。
大きな病院では手厚い看護を受けられないと誤解していた私でしたが、そこでの医師や看護師の姿勢や取り組み方、接し方には多くを学ばされるものがありました。
心満たされる看護を受けることができました。

 妊娠当初に思い描いていた出産とは大きく異なりましたが、ゆいクリニックや小森助産師さんのご指導を受けたことも、また、大阪の病院の態勢や雰囲気もすべてが合わさったお産だったと思います。
ゆいクリニックでのお産を夢みて叶いませんでしたが、こうして幸せな出産ができたのも島袋先生をはじめ、ゆいクリニックのスタッフのみなさんのおかげだったと思っています。

 生まれた赤ちゃんの名前は★★★と言います。

 息子は、生後5日で手術をうけ、約3週間で退院という異例の回復力で担当のお医者さんも驚かれていました。次は6月にカテーテル検査を受けて、異常がなければ根治となります。

 小さな体に大きな傷。たくさんのチューブ。見ていてつらい日が続き、何より、息子が痛いだろうと思うと本当に胸が張り裂けそうでしたが、今は横ですやすやと眠っている姿をみて、奇跡のような幸せな毎日です。

 先生、早くに息子の疾患を見つけてくださって、本当に本当にありがとうございました。先生が見つけてくださらなかったら、今の息子はないかもしれないと思っています。

 本来ならば直接御礼に伺うべきなのですが、実は4月から主人が大阪への転勤が決まりました。息子の通院などを考慮して、職場が配慮して転勤させてくださりました。ですので、私はこのまま関西におり、沖縄に戻ることがないため、失礼ながらお手紙をさせていただきました。

 長くなりましたが、出産という大きな経験を、本来は島袋先生のもとで成し遂げたかった私ですが、遠い地でも、幸せなお産ができたこと、そして息子の命は先生のお陰で輝いていることをお伝えしたく思いました。

 
  
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Posted by 島袋 史 at 06:10Comments(0)日記診療
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産婦人科ゆいクリニック http://www.yuiclinic.com/