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2018年01月21日

沖縄県医師会会報新春随筆 「私の健康法」

医師会の会報に随筆執筆を依頼されて掲載されたので紹介します。
年男年女(年齢は様々ですが)が今回原稿依頼されて、たくさん掲載されていました。
昨年原稿執筆を依頼されて、そういえば来年は年女だったとその時気づきました。
テーマは自由、好きなことを書いて良いのですが、昨年断食をして、食事に気をつけていることを紹介しようと以下の随筆を書きましたので紹介します。
掲載は写真と一緒にされて、2ページに渡っていたので、1ページだけ紹介します。
本文は以下になります。

今年48才になります。以前から自分には健康問題は無いと思っていましたが、ここ1年の間に小さい文字が急に見えにくくなったり、白髪を気にするようになり年を感じるようになりました。
以前は、若いと言われると、もっと貫禄がほしいと思っていましたが(童顔なので)、ここ最近は若いと言われると、うれしくなるようになりました。
そんな年女の私ですが、風邪一つひかずに仕事をし続けるためにも色々と自分自身の健康にも気を遣うようにしています。41歳で産婦人科診療所を開業して今年7年目に入りました。開業医として今後80歳くらいまで元気に働き続けるために食事療法に力を入れて取り組んでいます。きっかけは、2016年2月に「パンと牛乳は今すぐやめなさい! (3週間で体が生まれ変わる)」の著者、内山葉子先生に沖縄まで講演会に来ていただいて色々とお話しを伺ったことでした。それをきっかけに2016年4月から基本的には小麦と乳製品と砂糖が入っているものを食べるのをやめました。その後、2016年6月には、これまでの検診で特に血糖の異常を指摘されたことはありませんでしたが、健康診断の一環として75gOGTT検査を行ってみました。その結果、1時間値で血糖232、2時間値181、インスリンが90分超えてから分泌されていることが分かりました。1時間値の血糖値が200を超えたときにはあまりにもびっくりして寝ている夫をたたき起こしてしまいました。「血糖が200超えているどうしよう。」夫にしてみれば早朝にたたき起こされてそう言われても、どうしようもないのですが。
HbA1cはずっと4.9%か5%だったのでこの結果は自分にとっては衝撃でした。
同じ日の1.5-アンヒドロ-D-グルシトールは7.4%で、砂糖を食べるのをやめて2ヶ月経過してもこの値で、びっくりでした。その後自己血糖測定を行い、FreeStyleリブレも試しましたが、こちらは誤差が大きくてあてになりませんでしたが、結果としては食後血糖が甘いものを食べなくても跳ね上がるということを把握できました。
開業当時からクリニックでは患者さんや職員へ提供する食事は徹底して添加物なしにこだわり、さらには2016年4月からは小麦砂糖乳製品抜きの食事を提供していました。自分自身の食事も気を付けるようになってから感じた体調の変化としては、以前は時々疲れると頭痛があったりして、いつも鎮痛薬を持ち歩いていたのですが、ほとんど頭痛が起こらなくなりました。また便通もかなり良くなってきました。
けれどもそこまで食事をこだわっても、2017年7月までは、1.5AGは12.8と相変わらず低値で正常にはなりませんでした。
転機は2017年8月に行ったファスティングでした。空腹に耐えながら仕事をするのはきついと思って、酵素ジュースを飲みながらのファスティングを5日間行いました。ファスティング後に行った血液検査にて、初めて1.5AG15.6と正常になりました。これに気をよくして、2017年10月にも7日間ファスティングを行いました。空腹にはなりますが、酵素ジュースで一日800から1000Kcalはとれるのでそこまで体が疲れずに食事を抜き続けることができました。最初に行った時には便通が劇的に改善して、体調も良くなったと実感したのですが、2回目の時にはそれほど体調の大きな変化はみられなかったです。でも、食事を取り過ぎない方が病気をしないで元気に長生きできるということで、ファスティングはアンチエイジングにも推奨されています。今後も食事に気をつけながら、時々ファスティングを行って、自身の体調管理を行っていこうかと思っています。以上、私の健康法の紹介でした。



  
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Posted by 島袋 史 at 06:54Comments(0)投稿記事

2017年10月04日

日本家族計画協会「家族と健康」 産婦人科医による性の健康教育コーナー

家族計画協会の情報誌家族と健康の一つの記事「産婦人科医による性の健康教育~私のキーワードはこれだ! 」に島袋の記事が掲載されました。
最初に原稿依頼が来た時には、性教育講演はほとんどやっていないし、自分が伝えられることはほとんどないのではないかと、ほとんどお断りモードだったのですが、クリニックの取り組みでも構わないと担当の方から伝えられ、半年ほど寝かして、やっと出来上がりました。

ゆいクリニックでの希望しない妊娠に悩む方へのカウンセリングの取り組みを主に紹介する記事となりました。

以下、記事の本文です。

プロフィール  1995年琉球大学医学部医学科卒。1996年琉球大学産婦人科医局入局。大学附属病院および県内関連病院に勤務。2005年6月より浦添総合病院勤務。2011年小児科医の夫と共にゆいクリニック開業。

キーワード 

女性のリプロダクティブ・ライツのサポート

「産婦人科診療所の開業」
2011年にゆいクリニックを開業してからもうすぐ6年になろうとしています。自然なお産と母子早期接触、母乳育児をサポートしたいという思いでクリニックを開業しました。それと同時に、禁煙外来や望まない妊娠や避妊のサポートも始めました。
以前に育児期間中に診療所で外来のみで働いた際には中絶手術にも関わりましたが、その時には術後の避妊指導を含めて中絶手術を受ける方のサポートが十分にできていないと感じていました。そこで開業してからは、病院では出来無かった、様々な種類のOCやLEPやIUDなどをそろえて避妊指導にも力を入れています。

「望まない妊娠をした方へのカウンセリング」
望まない妊娠を主訴に受診した方には、手術前のカウンセラーとの面談を必須として、妊娠継続するのかどうか、また妊娠継続しないことを決めた場合にはその選択を支持するようなお話しをしています。
カウンセラーの先生方との出会いがあり、週3回クリニックでカウンセリングの面談日を設定して、中絶を希望される方や当院で出産予定の妊娠中の方とのお話しをしていただいています。
妊娠中絶を希望されている方へのカウンセリングでは、女性が「よりつらい選択をして苦しむ」ことを、少しでも楽にしてあげるのが使命であり、自分の本音が違っているとしても、「中絶しても問題ありませんよ」と「言い切ってあげること」を役割として、①後悔しない②自分を責めない③子供は決して母をうらまない④今回のことで、尚更、幸せになる努力をすること、更に、手術後に、今後心が揺れたり、ふさいだりする時は①ぐずぐず悩んでいる時間は何の役にも立たないこと。それよりは、具体的に身体を動かして時間を過ごすよう促す。②不幸な時間を長引かせないこと。※問題はかならず解決されること③今回のできごとで、最も大切なことは、あなたが母になったということ。④永遠にこの子の母であるという事実を誇りにして尊ぶこと⑤産む、産まないに関わらず、女性として母としては同格であり、今回、産まないことを決めた自分を卑下しないこと⑥1番辛い思いをしているのはあなただとねぎらう などをカウンセラーの先生から伝えてもらうようにしています。中絶術後のアンケートでは、たくさんの人が、カウンセリングを受けたことで心が楽になった、助けられたと感じていると書かれています。

「リプロダクティブ・ライツを理解する」
当院で人工妊娠中絶を行うに当たり、スタッフからは中絶に立ち会うことが辛いという声も聞かれました。けれどもスタッフが、「指導者のための避妊と性感染症予防セミナー」を受講することで、リプロダクティブ・ライツを理解することができ、スタッフ個人が中絶に関して否定的にとらえないようになり、中絶の問診や説明で患者さんによりそった対応ができるようになり、スタッフのストレスも軽減されたとのことです。
手術後にはより確実な避妊方法として、ピルまたは子宮内避妊具の使用を勧めています。メインスタッフは「指導者のための避妊と性感染症予防セミナー」などを受講し、避妊の知識を学んで患者さんへの指導がしっかりできるようになっています。又、ピルについての説明は、咲江レディスクリニックで作成されたピルの使用と注意に関するDVDを活用させてもらっていて、忙しいスタッフの時間を節約できるため、とても助かっています。

「性教育への関わり」
私自身は性教育講演を行うことはできていません。それでもできるだけ性教育に関わっていきたいという思いは持っており、クリニックで性教育に関するセミナーを開催したり、また近くの看護学校で毎年周産期疾患についての講義をさせてもらっているのですが、その中で昨年初めて性教育についての講義も行いました。初めての講義なので十分に伝えきれない部分もあったと思いますが、学生たちの感想の中で、性教育の講義についての感想もいくつか見られ、将来看護師になる学生さん達に性教育についての意識を身につけてもらえたらと思って今後も続けていきたいと思っています。

日本家族計画協会家族と健康機関誌のページでも見られます。

http://www.jfpa.or.jp/paper/cat84/000778.html


実際の記事のPDFファイルです。

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Posted by 島袋 史 at 05:13Comments(0)投稿記事性教育

2017年05月24日

琉球新報 ドクターのゆんたくひんたく「母子同室」

5/23 琉球新報の医師会の記事枠で、「ドクターのゆんたくひんたく」という18面の紙面に記事が掲載されましたのでご紹介します。

今回の投稿記事の依頼を受けてからテーマを何にしようかなと悩みました。クリニックの宣伝になるような内容は避けてくださいとのことでしたので、母子同室を出生直後から行っているのは、沖縄県内ではゆいクリニックとかみや母と子のクリニックだけなので、このテーマではダメと言われないか心配しましたがあっさりとOKがでて今回の掲載となりました。
今回母子同室をテーマにしたのは、「初産婦さんは母子同室は大変だからやめたほうがよい」という話をきいて心配になったという声を聴いたからです。保健師さんでも母子同室は休めないし大変という誤解をもっている方が結構いる様です。

今回の記事について、完全母子同室ではなくとも、少しでも赤ちゃんと一緒に過ごす事の大切さや良さの啓蒙になればと思います。

テーマ 母子同室  赤ちゃんと一緒に休みながら母乳育児をしましょう

ユニセフ・WHO提唱の母乳育児成功のための10ヵ条では、第7条において「母子同室にする。お母さんと赤ちゃんが24時間一緒にいられるようにする。」としています。この母乳育児成功のための10カ条は、出産施設が母乳育児をサポートするための大切なポイントです。
母乳育児を順調にするためにはとても大切な母子同室ですが、産後すぐから赤ちゃんと一緒の部屋で過ごす母子同室については様々な意見があります。赤ちゃんのペースに合わせて母乳をあげられる、いつでも赤ちゃんと触れあえる、育児の練習がプロのサポートを受けながらしっかり出来る、などのメリットがある反面、夜中に何度も泣き声で起きることになり、産後の疲れた母体が休まらないという意見もあったりします。また、感染症にかかりやすい新生児が面会者から病気を移されてしまうリスクもあります。
「母子別室の方がよく休めるから、母体の回復に良い」とか、「初産婦さんは母子同室だと大変よ」と聞いたことはありませんか?
ある研究の結果では、母子が一緒にいるときは赤ちゃんが泣くことが減り、お母さんは母子別室の場合と同じくらい寝ていることが分かりました。出産施設に入院中は、産まれた赤ちゃんの性質をみて、赤ちゃんのお世話を学ぶ絶好のチャンスです。赤ちゃんの側からもおなかの中でずっと慣れ親しんだお母さんが傍にいることは、大きな安心となり、ゆっくりと睡眠がとれるのです。
 ずっと赤ちゃんと一緒にいることで、赤ちゃんとの生活のイメージができているので退院後の不安が軽減して、退院後の育児に自信が持てるようになったという話もききます。夜中の頻回授乳は大変な時もありますが、家に帰ってからプロのサポートなしに初めて赤ちゃんと一緒に夜を過ごすよりも、安心できるでしょう。
母子同室をすることで、お母さんは赤ちゃんとの絆を深めて自宅へ帰る前の予行演習として母乳育児のサポートを受けつつ育児を実践しながら学ぶことができるのです。

こちらは実際の掲載記事の写しです。
20170524084213213_0001.pdf (PDF: 324.88KB)


  
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Posted by 島袋 史 at 11:57Comments(0)診療育児投稿記事

2017年04月24日

リプロダクティブ・ライツ

琉球新報の論壇に昨日私の投稿文が掲載されたのでご紹介します。

4/23(日) 『琉球新報』朝刊8面 「論壇」に「リプロダクティブ・ライツ」について

掲載文全文
論壇/島袋 史/リプロダクティブ・ライツ/権利を堂々と行使して
 
 産婦人科の現場では望まない妊娠をして産むか産まないか苦悩の末、選択をしなければならない女性をサポートすることがある。
 「第7回男女の生活と意識に関する調査」(日本家族計画協会、2014)によると、人工妊娠中絶を受けたことがある女性は13・2%、そのうち25・9%が中絶を繰り返している。中絶を受けたときの気持ちは、過去数回の結果で「胎児に対して申し訳ない気持ち」が常に最多で、「人生において必要な選択である」「自分を責める気持ち」が第2位、第3位を占めている。
 一方、社会保障審議会の専門委員会の「子ども虐待による死亡事例などの検証結果等について(第12次報告)」によると、心中以外の虐待死事例551例のうち「望まない妊娠、計画していない妊娠」が24・3%と最多で、「妊婦健診未受診」23・2%、「母子健康手帳の未発行」18・5%、「若年(10代)妊娠」16・9%と続く。
 これは何を意味するのだろうか。予定外の妊娠による出産が、児童虐待などさまざまな社会の事件を通して必ずしも命の尊重につながらない現実があることに私たちは既に気付いているはずだ。
 芽生えた命の尊厳、生きる権利を保障するためにも、本来は望まない妊娠を避けることが第一義であろうが、どうしても人工妊娠中絶を選択せざるを得ない事実があるということである。それは、女性だけが責めを負うものではなく、男性もその責任に無自覚であってはならない。
 「リプロダクティブ・ライツ」(性と生殖に関する権利)は国内法・国際法および国連での合意に基づいた人権の一つで「人々が安全で満ち足りた性生活を営むことができ、生殖能力を持ち、子どもを産むか産まないか、いつ産むか、何人産むかを決める自由を持つことを意味する」と定義される。その中には人工妊娠中絶も権利として含まれている。しかし中絶について罪悪感やリプロダクティブ・ライツの行使として受け止めることができず、ネガティブな感情を持つ人が多い。
 日本の法律でも、人工妊娠中絶には配偶者の同意が必要とされている。しかし、それが現実に即しているのか、リプロダクティブ・ライツの行使を阻んでいないか、私はそろそろ見直す時期に来ていると考える。
 なぜ、人は性で触れ合うのか、男女問わず早い段階からの性教育、望まない妊娠を避けるためにも確実な避妊の方法をタブー視せず教えることが必要だと思う。望まない妊娠を避け、性を生きるために体に負担の少なく、より確実な経口避妊薬や子宮内避妊具などの選択でリプロダクティブ・ライツを堂々と行使してほしい。




字数制限のある中でなかなか伝えたいことを伝えるのは難しいですが、ここで伝えたかったのは、日本女性の多くが避妊にコンドームのみを使っていて、望まない妊娠で産むか産まないかの選択を迫られるという状況に、もっと有効な避妊方法を使用するべきだという事。
またもし中絶を選択する場合に、倫理的に様々な意見があるが、産まない選択をするのであればそれは女性の権利で有り、後悔や自責の念にかられずに、産まない選択した自分に前向きになるべきであるという事。でも望まない妊娠を避けるより確実な避妊方法があるので、妊娠の事実に直面する前に避妊に向き合って欲しい。
もしも産まない選択をしたのであれば、「これからの自分の人生のために最善の選択をした」ということを自分に認めること。
後悔をしないように、産むか産まないかの選択をするための時間を持つこと。おなかの赤ちゃんに感謝して、今回の妊娠について結論がどうであれ、前向きにとらえられるようにすること。
又、中絶の同意書に配偶者の同意が必要な点について、夫が不倫してパートナーが中絶する場合には妻の同意は必要無いのに、妻が不倫して妊娠した場合には夫の同意が必要であるという同性の平等に欠く状況があるということ。
これは法改正が必要なので、声を上げていかないといけないです。

最近、離婚後に妊娠した場合に離婚後300日以内に生まれた子どもは前夫の子とするという300日ルールが改正となった動きがありましたが、中絶の問題、女性のリプロダクティブ・ライツを守るという観点でも、まずはこういう問題があるということを知ってもらうことから必要なのではないかと思います。

以上投稿文の紹介でした。

  
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Posted by 島袋 史 at 07:25Comments(0)投稿記事性教育

2016年04月29日

忠雄先生の新聞投稿記事 栄養について

少し前になりますが、忠雄先生の投稿が新聞に掲載されましたのでご紹介します。

この時に、忠雄先生の写真として、昨年3月に写真屋さんで家族で記念撮影したものを使ったのですが、スタッフからは今はもっと痩せているから、もっとよく映っている写真を使えばよかったのにと言われました。

ということで近々ホームページも改訂して、写真も最新のものにするつもりなので、改訂したらまたホームページチェックしてみてくださいね。

新聞に投稿した写真



投稿記事内容は以下です。
2/28の内山葉子先生の講演会の宣伝のために投稿していました。

今こそ、子どもの食事を考える
長寿県復活の第一歩は子どもの食事から


「あなたは、あなたが食べたもの以外からは何一つ作られない」―世界的な栄養学者ロジャー・ウィリアムス博士のこの言葉は、病気や健康を考えるときに、最も示唆に富む言葉です。
かつて「長寿県」として日本中の憧れの的であった沖縄は、もはや日本一不健康な県になってしまいました。65歳以下の死亡率は男女とも日本一。肝疾患の死亡率も日本一。30〜50歳代男性の脳血管疾患の死亡率はワースト3等々・・・最近の沖縄県民の健康状態を示すデータには、かつての「長寿県」の面影などありません。むしろ、「生活習慣病の楽園」に成り下がっています。平成25年に公表された県別の平均寿命では、男性は30位まで低下、女性はかろうじて3位でしたが、これも近い将来低下すると予想されています。
この大きな原因が肥満、そしてメタボリック症候群であり、それを予防するために食事が大切であることは、皆さんもすでにご存じのことでしょう。では、いつから食事に気をつければ良いのでしょうか?それは、子どもの頃からです。生活習慣病はかつて「成人病」と言われていたため、未だに大人の病気だと思っている方も多いようですが、その始まりは子どもの頃の食生活にあるのです。しかし、食事が原因となるのは生活習慣病だけではありません。子どもの病気や体調不良の原因として様々なものが考えられますが、食べ物も大きな要因の一つなのです。キレやすい、落ち着きがない、朝起きられない、いつも疲れている、アトピーや喘息などのアレルギー、便秘・・・最近の子ども達によく見られる不調や病気は、実は食べ物の影響を大きく受けていると言われています。
それでは、子ども達が健やかに育ち、健康的な大人になるためには、どのようなものを食べさせたら良いのでしょうか?
育児中のご両親や孫育て中の祖父母の皆さま、そして子どもの食育に関わる方々に是非聞いて頂きたいお話があります。2月28日に「子どもの病気は食事で治す」の著者である内科医内山葉子先生に「食べたものでからだはつくられる」というタイトルで講演をしていただくことになりました(詳細は後述)。病気にならない・負けない子どもにするために何を食べさせるべきか、是非この機会に多くの皆さまに学んでいただけたらと思います。
日時:2016年2月28日(日)開場13:30 講演14:00~15:30
会場:沖縄市農民研修センター大研修室(沖縄市登川2380)
参加費:無料(事前申込み不要) 問い合わせ:ゆいクリニック(098-989-3801)


実際の新聞記事をPDFファイルに取り込んでみました。
下記です。

Dr.T%E8%A8%98%E4%BA%8B2.27.2016.pdf (PDF: 294.62KB)

  
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Posted by 島袋 史 at 12:58Comments(0)投稿記事栄養

2015年08月29日

沖縄タイムス命ぐすい耳ぐすい「知って欲しい性感染症と避妊」

沖縄県医師会から、好きなテーマで記事を投稿しませんかと依頼を受けてから数ヶ月。
やっと昨日投稿記事が掲載されました。
琉球新報と沖縄タイムスどちらでも選べますと言うことで字数の多い、沖縄タイムスに掲載をお願いしましたが、それでもなかなかまとまらず、添削をなんどかうけてやっと終わりました。

今回のテーマはなんにしようかと思ったのですが、中学生、高校生が妊娠したり、性感染症にかかったりするケースを見ることがあり、その頻度は少ないけれど、でも誰にでも起こりうることだと知って欲しいと思って、今回の記事を書きました。

あんまり目立たない記事なので、中高生が読んでくれることは少ないかもしれませんが、親が読んで、あなたも読みなさいと娘に言ってくれると良いなと思います。
これって本当は男性目線でのメッセージもあった方がよいのかなと思ったりもしますが、今回は女の子のみへのメッセージとなりました。
でも妊娠については引き受けるのは女のみ。だから、女性が自分の身を守らないといけないと思います。
コンドームを使いたがらないような男は、あなたのことを大切にはしてくれないだろうと思います。
自分でも難しい事ですが、パートナーとの言葉でのコミュニケーションは、本当に大切だと思います。


以下投稿記事本文です。
2015年8月28日
沖縄県医師会編「命ぐすい耳ぐすい」知ってほしい性感染症と避妊 愛があっても早まるな

 「愛があればセックスしてもよい」というのは本当でしょうか。愛しているならセックスできるはずだとつきあっている彼から迫られると、セックスに応じなければ、彼に嫌われると不安になるかもしれません。でも、ちょっと待って下さい。セックスには、望まない妊娠と中絶、性感染症といったリスクがあります。正しい知識を持たないセックスは危険です。

 性感染症は、からだの粘膜でバトンタッチ(感染)します。女性の粘膜は膣から子宮の表面と広い範囲で有り、また子宮から卵管を通じておなかの中までつながっています。感染が子宮だけでなく、卵管や卵巣に及ぶと将来の不妊の原因になることもあります。またクラミジアに感染していると、HIVにも感染しやすくなるということもわかっています。

 コンドームを正しく使うのは性感染症予防のために必須です。でもコンドームは完璧ではありません。破れたり外れたりすることが有ります。だから、もしセックスするなら、この人から病気がうつるかもという覚悟が必要です。パートナーと一緒に性感染症検査を受けて、お互いに感染していないこと、お互いに他にセックスする相手がいないこと、これらがクリア出来なければ、コンドームなしのセックスは感染の危険が伴います。

 今妊娠したらどうしても困る人は、避妊のためにピルを飲みましょう。ピルを飲んでいないのに避妊に失敗したら緊急避妊ピルという方法もあります。

 望まない妊娠をした場合には、出産するか、人工妊娠中絶をするかという選択をしなければいけません。もし、産まない選択をしたとしたら、今は、将来きちんと子供を迎えられるようにするための準備期間と考えて下さい。

 中絶手術をうけたとしてもそれだけでは不妊になりません。ですから、今度こそしっかりとした避妊をして、準備をしてから赤ちゃんを迎えられるようにしましょう。中絶は悪いことだというイメージがあるかもしれませんが、準備がないままに赤ちゃんを迎えることは、自分自身にも子供にも不幸なことになってしまいます。妊娠してから方針を考えるのではなく、セックスは妊娠に結びつくという事をぜひ知っていて下さい。

 セックスは正しい知識と覚悟をもって、この人と一緒に生きていきたいと、心からそう思える人としてほしい。セックスしたい人が現れたら、心も身体も自分の状況も含めて、この人とセックスする準備ができているか自分自身に問いかけてみてください。(島袋史 ゆいクリニック)

  
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Posted by 島袋 史 at 05:47Comments(0)投稿記事

2015年04月28日

レキオ投稿記事「更年期について。」

レキオクリニックに私の記事が投稿されました。今回は更年期について、イライラやほてりなどのお話をしています。

記事は患者さんからの質問に答える形で掲載されました。
以下記事の内容と記事のファイルです。


島袋史 プロフィール
1995年 琉球大学医学部卒業  1996年から県内病院にて研修開始。2005年から浦添総合病院産婦人科勤務 2011年11月に沖縄市出身の小児科医の夫と共にゆいクリニックを開院。自然なお産や母乳育児サポート、様々な女性の悩みに寄り添った診療を目指しています。    

問い
最近からだがだるく、何かとイライラしてしまいます。突然身体がほてって、汗をかくこともたびたびあります。更年期障害の症状でしょうか?治療法はありますか?又、せいかつの中で心がけることがあったら教えて下さい。 


更年期障害とは、50歳前後の閉経期に女性ホルモンであるエストロゲンが低下することによりおこります。
ほてり感やのぼせなどは典型的な更年期障害の症状です。他にも様々な症状がおこります。

治療方法は、漢方薬治療や女性ホルモン補充療法などがあります。軽い不調であれば、まずは生活改善をお勧めします。

閉経後は骨粗鬆症のリスクが増すため、タンパク質、カルシウムなどのミネラル成分、ビタミンなどの栄養をしっかりと取る必要があります。

お勧めの食品は、大豆と煮干しです。大豆には女性ホルモン作用のあるイソフラボンがふくまれている上、良質のタンパク質を摂取することが出来ます。煮干しは粉々にして、頭から内臓まで様々な料理に入れて食べることで、栄養が摂れます。さらに食事で十分に補えない場合には、サプリメントの活用も有用です。ウォーキングのように手軽にできる運動をすることで骨の強化につながります。

又、良質な睡眠も大切です。このような生活改善を試みても、急激なホルモン低下による症状には、薬をつかった治療が必要な場合もあります。漢方薬は、自分の身体にもともとそなわっている自然治癒力をサポートするような形で症状改善をたすけてくれます。又、女性ホルモンは、更年期障害の原因を解消するため、時に劇的な効果が期待できます。毎日雲がかかったような生活からいっきに雲が晴れたといわれる方もいます。

女性ホルモンの薬は副作用が心配だといわれる方もいますが、もともと自分の身体にあったホルモンを補う治療方法で心配は要りません。
更年期は皆、通るものだからと我慢せずに、生活改善でもよくならない場合には気軽に婦人科で相談してみて下さい。


  
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Posted by 島袋 史 at 01:52Comments(0)投稿記事

2015年01月19日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第13回 流産について

第13回 南風記事  「流産について」が掲載されました。
実は、第12回が最終回だと勘違いしていて、終わりのあいさつ文を最後に入れていました。
でも、担当の方から間違っていますよ、まだあと一回ありますよと指摘を受けて、書き直した次第でした。

新聞連載が無事に終わって本当にほっとしました。
結構たくさんの人から読みましたよと声をかけてもらって、恐縮でした。

最初に記事を書いた時には、長女出産の顛末について、わざわざ世間にできちゃった結婚の公表をしなくてもいいでしょう、とおしかりの投書を受けたりもしました。この投書をみなくても、次の回には避妊について書くつもりだったのでちょっと皮肉な感じになってしまいましたが。

診療では、望まない妊娠をしている人をたくさんみているので、コンドームだけではだめですよと声を大にして言いたいのですが、なかなかそのようなことが身に迫らないと、わざわざ子宮内避妊具を入れようとは思えないと思うので、難しいなとは思います。

最後の記事が流産になったのは、なかなか人には言えないけど、流産で大変な思いをしている人はたくさんいるので、新聞記事で読んで、ああそうか、と思える人がいたらいいなと思ってテーマを選びました。

以下新聞記事です。
%E5%8D%97%E9%A2%A813%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 277.32KB)


全ての妊娠の10~20%は初期で流産してしまいます。流産は決して珍しいことではありません。そのほとんどは、受精した卵そのものの組み合わせが悪いことが原因で、もともと育たない卵が自然淘汰によって流れるようになっているのです。

 しかし、自然の摂理でしかたがないこととはいえ、一度期待を抱いた後にお別れすることは、やはりショックなことです。中には一旦赤ちゃんの心臓の拍動が見えていたにも関わらず、結局流産してしまうこともあります。短い間でもおなかの中で一緒に過ごしてくれた赤ちゃんとさよならするのはとても辛く悲しいことです。でも、赤ちゃんはお母さんを傷つけるために来るのではなく、お母さんの笑顔を見るためにやってくるのだと私は思います。

 前回もご紹介した産婦人科医池川明先生は、著書「ママ、さよなら。ありがとう」のなかで、一度お母さんのおなかに来た赤ちゃんが、自分でタイミングを選んでお空に帰っていく、そして、お母さんにたくさん「ありがとう」というメッセージをくれるのだとおっしゃっています。流産という深い悲しみを経験することで、母親として一回り大きく成長する機会が与えられるのだと思います。流産は深い悲しみですが、ショックが大きい分、より深い気付きのチャンスを与えてくれます。流産を経験されたお母さんが、赤ちゃんが命をかけて伝えてくれたメッセージを受け止め、悲しみを乗り越えて、前向きに歩み出していけることを心から祈っています。
 
半年間にわたって、私が日常の診療のなかで大切にしている、避妊、性感染症、禁煙、食生活、子どもとのコミュニケーション、母乳育児、お産などについてお伝えしてきましたが、今回が最後の投稿になります。お付き合いいただきありがとうございました。
  
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Posted by 島袋 史 at 05:41Comments(0)投稿記事

2014年12月07日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第12回 帝王切開

第12回 南風記事  「帝王切開」が掲載されました。

この回の前にフリースタイル出産を紹介しましたが、現代では医療の助けを借りたお産もたくさんあります。
自然分娩のみがすばらしいということでは、では医療介入をうけたらお産の素晴らしさは感じられないのか、という疑問があるだろうと思われたので、フリースタイル出産の次のテーマは帝王切開としました。

帝王切開で出産された場合に、産みの苦しみを味わっていないといわれて苦しむ人もいるそうです。
でも、帝王切開ではおなかの傷は一生残りますし、術後の痛みもとても大変です。
単純にどちらが大変と比べるものではなく、医療の助けを借りたお産は、現代医療の助けを借りて、昔なら助からなかったところを助けてもらえたというように考えられるかと思います。
極端に医療を拒めば、戦前の赤ちゃんとお母さんのお産周囲での病気になってなくなったりすることも受け入れないといけないということになります。
ですから、近年の医療の発達は本当にありがたいことだと思います。

また、お産での大きな変化は、自然なお産でないと味わえないというわけではない、と思います。
ゆいクリニックで出産された方の中で、ご自身の状況について大きな転換点になる帝王切開出産をされて、赤ちゃんを迎えること、そのものが女性にとって大きな変化になるのだということをとてもわかりやすく教えてくれた方がいましたので、記事では紹介しました。
妊娠中からお産後にかけて、とても変わられたこの方は、産後一か月健診では、かなりやせて、髪形も変わり、まったく別人のように明るい感じになっていました。
新聞記事で紹介していいですか、とお伺いしたところ、自分で感想を書くことは今できていないけど、私の体験をどうぞ紹介してくださいと言われていたので、紹介した次第です。

以下新聞記事です。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%EF%BC%91%EF%BC%92%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 279.88KB)


前回、自然なお産を通して女性が自分の能力を見直し、自信を持って育児をスタートさせることができるとお伝えしました。では帝王切開などの医療の助けを借りたお産では、育児はうまくいかないのでしょうか?もちろんそんなことはありません。胎内記憶で有名な産婦人科医池川明先生の著書「おなかの中から始める子育て」の中には、結びつきのもっとも深い親子はすべて帝王切開出産だったというデータもあります。たとえどんな形のお産でも、それを自分自身がどう受け止めるかによって、その後の育児、そして人生も変わってきます。
 私たちのクリニックで出産したある女性は、お腹の赤ちゃんの心音が弱って緊急帝王切開になったご自身の体験について次のように語ってくれました。「緊急手術となったときに、煌々と電気がつく手術室で、大勢の人の前で裸になるというちょっとありえない体験をしました。でも、そのすべてさらけ出すという体験がその後の育児にむけての自信になって、夫との関係も変わりました。」彼女は、帝王切開というお産を通して、人が変わったかのように明るくなっていました。そして、我が子や家族と強い絆で結ばれ、楽しく育児をされています。
 ゆいクリニックでは、自然なお産を推進しています。しかし、決して帝王切開を軽視しているわけではありません。帝王切開には麻酔や手術のリスク、術後の痛みなど自然分娩とは違う大変さがあります。そして、生まれてくる我が子の無事を願う想いは、どんなお産でも変わらないはずです。その想いがあれば、どんな方法でも、妊娠や出産は女性が大きく変わるチャンスになり得ると思います。一人でも多くの皆さんが素敵なお産を通して、生き生きと輝く新しい自分自身に出会えることを願っています。
  
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2014年11月23日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第11回 フリースタイル出産

第11回 南風記事  「フリースタイル出産」が掲載されました。

今回の連載で書こうと思っていたフリースタイル出産ですが、これを発表していいかどうかちょっと迷いました。
特に赤ちゃんの頭がでてから、お母さんに立ち上ってもらって出産するというのは産科の常識からは考えられないので、
読んだ人から批判がありそうな心配もあります。
でも、今までも結構変わったことを書いているので、ぜひ書いておきたいことは発表しておこうと思いました。
なので、発表出来てよかったです。
また、これをかくと、ではフリースタイル出産ではなく、分娩台のお産や帝王切開では、お産の達成感は得られないのかと突っ込みどころありなので、帝王切開でもお産の体験は素晴らしいということを次回書きます。

以下掲載文です。

現在、多くのお産は分娩台の上で行われています。しかし、分娩台は産む人の快適さより、お産を介助する人にとって都合が良いように作られています。産む人は仰向けに寝かされてしまうため、赤ちゃんを産み出す力を発揮しにくくなることがあります。分娩台を使わないお産では、出産する女性が主役です。産む人が自分の好きな体勢を取り、自分自身の力を最大限に使うことができるので、分娩台の上よりも赤ちゃんが生まれやすい体勢がとれて、より主体的にお産に向き合うことができます。これをフリースタイル出産といいます。
フリースタイル出産の場合、分娩台の上とは異なり、自由に体勢を替えることができます。腰が痛くて辛いときは、楽な体勢になって腰を押してもらうと痛みが和らぎます。お産がなかなか進まないときも、陣痛の合間に楽な体勢で休むことも可能です。赤ちゃんがとても大きいときには、赤ちゃんの頭が出てきても肩がなかなか出てこないことがあります。そんなときは産婦さんに立ち上がってもらって、重力の力を借りながら最大限に息みます。すると、それまでうまく出てこられなかった赤ちゃんが、お母さんと重力の力を借りてするりと出ることができるのです。赤ちゃんの頭が出たまま、夫の助けを借りながらすっくと立ち上がる産婦さんの姿には、女性の力の素晴らしさを感じます。
お産を通して、女性はより良く生きるチャンスを得ます。さらに、赤ちゃんと一緒に自分も生まれ変わったと感じることもあります。自分の力で赤ちゃんを産み出すことで、自分の能力を見直し、自信を持って育児をスタートさせることができるでしょう。育児が辛いと感じたとき、お産で得た自信は、きっとそれを乗り越える大きな力になるはずです。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%EF%BC%91%EF%BC%91%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 275.43KB)
  
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2014年11月08日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第10回 母乳と薬、お酒、たばこ

第10回 南風記事  母乳と薬、お酒、たばこ が掲載されました。

母乳育児中の薬を飲むと、赤ちゃんに影響がないか心配になりますよね。
ですが、母乳育児の良さをよくしっていれば、お薬を飲んだくらいで母乳をやめる必要は無いことがよく分かります。
母乳の中にわずかに薬が混ざったからといって、DHA,オリゴ糖、免疫物質などたくさんの大事な栄養が含まれた母乳を人工乳に変更する必要は無いのです。

以下掲載文です。

授乳中にお薬を飲むと赤ちゃんに影響がないですか、と相談を受けることがあります。実に7割以上の薬の説明書に、内服したら授乳はしてはいけないと書かれています。しかし、実際に母親が内服して授乳した場合、赤ちゃんに影響が出ることが分かっている薬は、抗ガン剤や放射性同位元素などの特殊な薬に限られていて、通常使う痛み止め、風邪薬、抗生剤などのお薬は赤ちゃんに影響がないことが分かっています。一方、薬を飲んでいる間授乳を控えると、母親は体調が悪いのに母乳を搾らないといけません。もし母乳を搾らずに授乳をやめてしまうと、母乳は3日でほとんど出なくなってしまいます。ですから、内服中でも授乳を続けた方がよいのです。
授乳中でもグラスでワイン1/2杯、ビール1杯くらいなら赤ちゃんには大きな影響はないことが分かっています。ただ、元々あまりお酒を飲めない人は控えめにしましょう。
喫煙をやめられない母親の中には、たばこで母乳が汚染されることを心配して授乳をやめてしまう方がいます。しかし、母乳をやめても受動喫煙によって赤ちゃんは、中耳炎、気管支炎、ぜんそく、知能の遅れ、身長の伸びの悪さ、将来癌に罹りやすくなるなどたくさんの健康上の問題にさらされます。逆に母乳によって赤ちゃんは様々な病気に罹りにくくなり、IQもより良くなるというメリットがあります。例え母親が喫煙者であったとしても、母乳育児を続けることが大切なのです。たばこか母乳か、やめるとしたらもちろん、たばこです。ぜひ禁煙外来などを利用して一日でも早く禁煙しましょう。
 間違った情報でせっかくの母乳をやめてしまうのはもったいないことです。正しい知識のもとで赤ちゃんのために少しでも長く母乳を続けていけたらよいなと思います。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%EF%BC%91%EF%BC%90%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 287.52KB)

  
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2014年11月04日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第9回 子どもとのコミュニケーションを大切に

第9回 南風記事  子どもとのコミュニケーションを大切に が掲載されました。

7年ほど前に、子どもにテレビを見させることの弊害についての講演を聴いて、
子どもとメディアの研究会に入りました。
http://komedia.main.jp/

もともと私自身、テレビは一日30分まで、と制限されて、普段からあまりテレビをみないで本ばかり読んで育ってきたので、自分の子どもたちもそのように育てています。
上の子どもたちは読書をよくします。
テレビは家にありますが、普段からついていることはほとんど無く、時間を決めて、限られた物だけをみています。

そういうことから、クリニックでもそのような形で、テレビを置かないことにしました。
患者さんで長期入院される切迫早産やつわりの方でPCやテレビ、ポータブルDVDなどを持ち込まれる方もいますが、それは特に制限はしていません。
ただ、産後はあまり目を使いすぎないのと音の刺激も少ない方が良いと思います。

以下新聞投稿文です。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%EF%BC%99%E5%9B%9E%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 278.29KB)




 ゆいクリニックの待合室や病室にはテレビがありません。待ち時間に子どもに絵本を読み聞かせてあげて欲しいのと、テレビの音や映像がお産後のお母さんや生まれたての赤ちゃんに負担があると思うからです。
 2歳までの子どもがテレビ漬けになると、表情がない、言葉が遅い、いっときもじっとしていないなどの問題が起きる可能性があります。視線をテレビに奪われて親子で目を合わせることができず、感情表現や大人とのやり取りが少なくなります。人に合わせた模倣も乏しくなります。すべて言葉が遅れる原因です。五感を使うこと、身体を動かすこと、人と関わることが赤ちゃんの遊びです。何気ない仕草のようでも、赤ちゃんにとっては大切な遊びです。一日に一度は外に出て、自然と触れあって、子供と一緒に自然の光・音・におい・季節を感じましょう。子どもにとって遊びこそが学びなのです。
 小・中学生もスクリーン(テレビ、ゲーム、パソコン、スマホ)に向かわない時間を作ることが大切です。これは「ノー・スクリーン・ポリシー」と言って、全く使わないのではなく時間を制限してスクリーンから離れる約束をするものです。同様な取り組みで子どものコミュニケーション能力が上がるという報告もあります。実践した人達から、家族の会話が増えた、一緒に遊ぶ時間が増えた、子供が早く寝るようになった、子どもの成長に気づいたなどの感想が寄せられたそうです。iPhoneやiPadの生みの親である故スティーブ・ジョブズ氏は、自分の子どもたちにこれらの機器を使わせませんでした。顔を合わせて直接会話をすることをとても大切にしていたそうです。
 子どもの健やかな成長のために、子どもに向き合いもっとお話をしましょう。一緒に絵本を読んだり、身体を使って遊びましょう。

  
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2014年10月11日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第8回 身体に安全な生活を考える

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第8回 身体に安全な生活を考えるが掲載されました。

現在食品添加物が多く利用されすぎていると思います。
加工食品で添加物なしを探すことは不可能です。
ですから、原料が見える状態で家庭で調理することが添加物を避けることにつながると思います。

ゆいクリニックでは合成洗剤は使っていません。
石けんも化学物質なので、なるべく使わないにこしたことはないですよね。
EM液を利用して、せっけんの利用はなるべく減らすようにしています。
以下掲載記事と文章です。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%EF%BC%98%E5%B3%B6%E8%A2%8B%E5%8F%B2.pdf (PDF: 296.34KB)

 妊婦さんから時々、「パーマをかけていいですか?」「髪を染めていいですか?」と聞かれることがあります。パーマや染髪でお腹の赤ちゃんに問題が起きるという報告はありませんが、妊娠中には食事や化粧品などを含めた生活全般を見直すよい機会だとおもいます。 今一般的となっている洗剤や食べ物が本当に身体に有害でないのか、赤ちゃんにとって安全なのかという視点で生活を見直すことで、家族みんなの健康を守ることにつながると思います。
 私たちの身の回りの食品には、調味料や保存料、着色料、甘味料など非常に多くの食品添加物が含まれています。添加物は、純度や成分、使用量まで国によって規定されており、許可されないと日本では使えません。しかし、果たしてその全てが安全なのでしょうか?中には他の国では禁止されている成分もあります。農薬や水質の問題がある国から輸入された原料が使われていたり、安全性が疑問視されている遺伝子組み換え農作物が原料のものもあります。ジュースや清涼飲料水によく含まれている人工甘味料の「ブドウ糖果糖液糖」の多くは、遺伝子組み換え農作物から作られています。「微量だから大丈夫」という意見もありますが、一種類ではなく数種類、数十種類の添加物だらけの食品を毎日とり続けたら・・・本当に影響はないのでしょうか?
 もちろん、全ての添加物を否定するつもりはありません。歴史的にも長く食経験があり、安全と思われるものもたくさんあります。しかし、我々消費者が見た目の美しい、安価で、おいしい物を追求するあまり、今の日本は食品添加物を多用しすぎているのではないでしょうか。一つ一つは問題なくても、組み合わせて安全かどうかは分かっていません。体に触れる物や食べる物を見直し、健康的な生活とは何かを考えてみませんか?
  
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2014年09月28日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第7回 現代人は栄養失調!?

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第7回 現代人は栄養失調!? が掲載されました。

妊婦さんの貧血や栄養不足がとっても増えていると思います。
それは加工食品を取ることが増えていることも影響していると思います。
是非妊婦さんに限らず、みんなが健康のためにミネラルをしっかりと取れると良いかと思います。

以下掲載記事と文章です。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%EF%BC%97%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 287.01KB)

現代は飽食の時代と言われています。手軽な値段でおいしい物が簡単に食べられます。その結果として肥満が増加し、様々な生活習慣病の一因となっています。しかし、同時に現代人には栄養失調の人が少なくありません。「今どき栄養失調?」と驚かれる方もいるかもしれません。実はカロリーは充分だけど、カルシウムや鉄などのミネラルやビタミン、タンパク質が不足していることが多いのです。その原因としては、食事の偏りはもちろんですが、食品そのものの栄養価の低下もあると言われています。コンビニ弁当やファーストフードはもちろんのこと、スーパーで売られている加工食品の中にも、製造過程においてビタミンやミネラルが溶け出してしまっている物も多いそうです。ビタミンやミネラルが不足すると、子どもでは集中力の低下やイライラしやすくなります。大人の慢性的な倦怠感や体調不良なども、これらの栄養失調が関与している可能性があります。
 では、どういう食事を取れば良いのでしょう。地域で取れる旬の野菜は、新鮮で栄養価が高く最適です。人工調味料を使わず、素材から手作りした料理がお勧めです。しかし、毎食となるとちょっと大変ですよね。我が家では、煮干しと昆布とあご(トビウオ)を粉末にしたものを味噌汁のだしに使い、だし自体も取り除かずに食べています。これは「食事でかかる新型栄養失調」(三五館出版)という本で紹介されていた方法ですが、煮干しの頭やはらわたも一緒に摂ることでタンパク質、カルシウム、鉄分をいっぺんに摂ることが出来ます。魚の内臓には吸収の良いヘム鉄が含まれているので、わたを取り除かないことが大切です。多少苦みがありますが、慣れてくると気になりません。
 ミネラル豊富な食品摂取を心がけて、栄養失調に陥らないようにしましょう。
  
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2014年09月13日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第6回 たばこの値段

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事 6回目 たばこの値段が掲載されました。

たばこの値段が上がれば喫煙人口が減ると言う試算を知ってから、是非今回の投稿で紹介したいと思ったテーマでした。
ニコチン依存に陥ってしまうとなかなかやめられないのですが、タバコに費やすお金が負担になるほどなら禁煙しようと思うはずだし、そうなると医療費も抑制されるから、国全体にもプラスになるはずだと思います。
是非思い切ったたばこの値上げがされるとよいなあと思います。

%E5%B3%B6%E8%A2%8Bs%E7%AC%AC6%E5%9B%9E.pdf (PDF: 287.33KB)


以下投稿文です。

前回、子どもたちへの喫煙防止教育の大切さについてお伝えしました。科学的に解明されてきたタバコの健康被害やニコチン中毒の依存性の高さから、子どもたちの将来の喫煙を防止することはとても大切です。すると、子どもたちから素朴な疑問として、どうしてそんなに身体に悪いタバコが売られているの?と聞かれることがあります。確かにタバコそのものを禁止することは理想的(愛煙家にとっては悪夢)ですが、既に産業として確立しているタバコを直ちになくすことはできません。国と地方併せて年間2兆円を超える税収がなくなるのも大変です。そこで、タバコを値上げすることで、税収は確保しつつも喫煙者の減少が期待できるという試算があり、一箱千円にしようと議論している国会議員達もいます。税収に関しては異論を唱える人もいますが、実際にタバコの値段があがると、禁煙に踏み切ろうという人が増えることは、過去の値上げでも実証されています。現在の値段でも一箱四三〇円として一日一箱吸うと、一か月で約一万三千円、一年で約十六万円、五年で七十八万円にもなりますが、これが一箱千円になると・・・凄い金額ですよね。確かに値上げをしても、その強いニコチン依存のために止められない人もいるでしょう。しかし、安易に手が出せない金額になることで、子どもが興味本位で喫煙することは減って、彼らの健康が守られることになると思います。ひいてはタバコによって引き起こされる癌や慢性肺疾患などの病気の医療費、病気による所得や労働力の減少、火災に伴う被害、清掃などの環境保全費用、喫煙時間分の労働力の損失など様々な社会的経済的損失も防ぐことができます。
愛煙家の皆様には耳が痛い話ですが、未来を担う子ども達のために改善していくべきだと思います。


  
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2014年09月06日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第5回 防煙教育

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事 5回目が掲載されました。

たばこは体に悪いと思ってもなかなかその強い依存性からやめられないものです。
だからまずはタバコを吸い始めないことが大切です。
子ども達にタバコは吸わない方が良いよということを伝えられることはとても大切だと思います。

掲載記事です。少し段落がうまく合わなくて、最終的に少し字数調整がありました。

%E5%B3%B6%E8%A2%8B%EF%BC%95%E5%9B%9E.pdf (PDF: 276.97KB)


第5回 防煙教育
タバコの依存性はとても強く、一度中毒になってしまうとなかなか止めることができません。タバコのために学校に行けなくなってしまうケースもあるそうです。ある小学校6年生の女の子は家にあったタバコを吸うようになって、ニコチン中毒になってしまいました。修学旅行を目前にして、旅行の間タバコを吸えなくなるのが嫌だから修学旅行に行きたくないと言い出したそうです。幸い、その子はきちんと禁煙治療をうけて、無事に旅行に行くことができました。ただ、一度依存症になると、また再度喫煙してしまうというリスクを負います。ですから、中毒になる前に教育の力によって、ニコチン依存症になることを防ぐことがとても大切なのです。
家庭内に喫煙者がいると、子どもの喫煙経験が増えることが分かっています。さらに子どもの頃に興味本位で少しでもタバコを吸った経験があると、将来喫煙習慣がつきやすいということも分かっています。やはり家庭における喫煙は、子どもに大きな悪影響を与えています。逆に家庭内にタバコを持ち込まない、親が子どもにタバコの害を伝えるということは、子どもの喫煙を防ぐ第一歩と言えます。喫煙防止教育で大切なのは、タバコをやめることはとても難しい事なので、最初から吸わないことが大切、ということを伝えることです。タバコを吸う習慣がついてニコチン依存症になってしまった場合の大変さを伝えて、タバコを勧められても吸わないこと、ということを教えることで子どもたちの健康が守られると思います。小さな子どもには、「タバコいや!の絵本」(アーニ出版)のような絵本を読み聞かせるという方法もあります。タバコについての正しい知識を子どもたちに持たせることはとても大切な事です。是非、子どもたちとタバコについて話し合ってみましょう。
  
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2014年08月26日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第4回 禁煙外来

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事 4回目が掲載されました。

以前ブログで禁煙外来を始めた理由を書きましたが、今回は字数制限があるのでかなりシンプルな内容になりました。


%E5%B3%B6%E8%A2%8B%EF%BC%94%E5%9B%9E.pdf (PDF: 286.84KB)


開業して是非やりたかったことの一つに禁煙外来があります。女性の喫煙率は約1割程度と男性より低いですが、かつて8割以上だった男性の喫煙率が5割以下に下がっているのに対し、女性の喫煙率は減るどころかむしろ増えている年代もあります。そして、産婦人科外来でも、妊娠中の方や乳幼児のお母さんでどうしてもたばこをやめられない方をみることがあります。お腹の赤ちゃんや子どものために、お母さんには是非たばこをやめるよう指導しています。でも赤ちゃんに悪いことが分かっていてもやめられないのがたばこです。たばこの依存性は覚醒剤よりも強いのだそうです。ニコチン依存症は薬物依存症の一つで、病気なのです。
漂うたばこの煙には、たばこを吸う本人が吸い込む煙よりもたくさんの有害物質が含まれているということが分かっています。そして、その煙はかなりの広い範囲に広がります。空港の屋外喫煙所から17m離れたところで、たばこの有害物質を観測したところ、かなりの有害物質が検出されたというデータもあります。また、たばこを一本吸うと数時間も吐く息から有害物質が空気中に吐き出されます。喫煙者の衣服にもニコチンは付着しています。たとえ換気扇の下やベランダで吸ったとしても、一緒に過ごしている子どもは、自分で吸わなくてもたばこの害にさらされてしまうのです。妊婦さんや小さい子どもがいる家庭では、是非たばこによる健康被害を避けるために、家族みんなで禁煙することが大切です。
禁煙治療は健康保険でできるようになりました。保険診療で治療を受けられる人は条件がありますが、自費で診療を受けたとしてもたばこを吸い続けるよりもお金の節約になります。自費か保険診療かにこだわらず、是非禁煙外来を利用して禁煙にトライしてみてください。

  
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2014年08月09日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第3回 性感染症について

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事 3回目が掲載されました。
今回も最初の記事からかなり書き換えました。
私自身、性感染症にかからなかったのは、単にラッキーだっただけだと思っています。
保健所に検査に行ったときには、多分大丈夫、でも調べたいと思っていきました。
産婦人科で受診しながら血液検査もできますが、自費で1万円ちかくかかるので、無料検査の窓口があるのはありがたいと思います。

以下掲載記事です。

%E7%AC%AC%EF%BC%93%E5%9B%9E%E5%B3%B6%E8%A2%8B.pdf (PDF: 285.19KB)


前回、確実な避妊のためにはコンドームではなく、ピルや子宮内避妊具がお勧めですとお伝えしましたが、セックスでうつる病気(性感染症)を予防するためには、ぜひコンドームの使用をお勧めします。
性感染症の総数は2002年以降減少傾向でしたが、ここ数年下げ止まり傾向があり、一部の感染症では再び増加に転じているものもあります。性感染症の中でもっとも多いのはクラミジアで、10代後半から20代の若い人達の感染が目立っています。かつて男性同性愛者がほとんどだったHIV感染も、現在では異性間感染も増加しています。さらにクラミジア感染をおこしている人は、HIVの感染率が2〜5倍になります。そのため今後は若年層へのHIVの感染増加が危惧されています。
性感染症は決して風俗に行ったり、不特定多数のパートナーを持つなど特殊な状況だけで起こるものなく、皆さんが思っているよりもっと「身近な」感染症です。数年前に「カレシの元カノの元カレを知っていますか」というキャッチコピーのエイズ検査促進のCMがありました。パートナーが特定の一人であったとしても、その人が以前付き合った人から性感染症を感染しているかもしれません。「私、大丈夫かな?」そう思った方は、ぜひ検査を受けましょう。保健所では、HIVや肝炎、クラミジアなどの検査が匿名・無料で受けることが出来ます(詳細は各保健所へお問い合わせ下さい)。私も性感染症チェックを受けたことがあります。早期発見が大切です。
ピルを飲んでいて妊娠の心配がなくても、性感染症予防のためにコンドームを使いましょう。そして、ぜひパートナーの方と一緒に検査を受けましょう。避妊のこと、そして性感染症のこと、あなたの大切なパートナーと一緒に真剣に話し合ってみてはいかがでしょうか。
  
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2014年07月28日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第2回 避妊について

先日、琉球新報 南風 連載投稿記事 2回目が掲載されました。

実はこの記事、もともとはちょっと違う記事だったんです。でもこれでは一般の人たちに、ゆいクリニックの院長大丈夫かと思われかねないという突込みがはいって、ちょっと違う記事になりました。
新聞掲載の記事とその前の原稿を紹介しますね。

まずは新聞掲載記事から。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%E2%91%A1%E9%81%BF%E5%A6%8A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf (PDF: 289.96KB)

避妊について
私の知り合いには「できちゃった結婚」した人が結構たくさんいます。
かくいう私もその一人です。
そんな私ですが、今では避妊をしっかりするように皆様にお勧めしています。
今や結婚するカップルの四組に一組はできちゃった結婚で、さらに授かり婚やおめでた婚などと肯定的な呼ばれ方もされるようになっています。
晩婚化や少子化の問題が深刻な現代では、それを歓迎する声も少なくありません。
でも、未婚であれ既婚であれ、もしもその予定外の妊娠が望まない妊娠であったとすれば、必ずしも手放しでは喜べません。
もちろん、その結果がハッピーエンドなら良いのですが、予期しない妊娠から産めない選択をせざるを得なかったり、妊娠をきっかけに結婚したけど、うまくいかなかったり・・・そういう話は決して少なくありません。
だから、もしまだ子どもは欲しくないと考えているのであれば、ピルや子宮内避妊具など99%の避妊効果のある確実な避妊方法を選択するべきです。
避妊はコンドームだけという方が多いのですが、コンドームが破れたり外れたりして慌ててアフターピル(緊急避妊薬)の処方を受ける方もいます。
でも、アフターピルでは、継続して内服するピルより避妊効果はさがってしまいます。
コンドームだけの避妊だったら失敗率は最大15%もあります。膣外射精は避妊ではないので、1年間で最大85%の妊娠の可能性があります。
私の知人には、長期の不妊治療の末、体外受精で3人の子を授かった後に、43才にしてまさかの自然妊娠で出産をした人もいました。だから、絶対に妊娠しないということはないと思います。
私は産婦人科を開業した際に、子宮内避妊具を入れました。
私も3人目と4人目で不妊治療の経験がありますが、これ以上妊娠の予定は無いからです。


それで、もともとの記事は下記のようでしたが、だいぶ書き換えました。
特に、知り合いの産婦人科の先生は誰とは特定できないとは思いますが、本人の了解を得ていなかったので。
ちなみに、43歳でまさかの自然妊娠して44歳で出産した私の同級生には、エピソードを載せさせてとお願いしてOKもらっていました。

ということでボツになった記事は下記でした。

避妊について
私の知り合いの産婦人科医にはできちゃった結婚した人が結構たくさんいます。かくいう私もその一人です。そんな私でも、今では避妊をしっかりするように今ではみんなに勧めています。
できちゃった結婚でハッピーエンドならいいですが、予定外の妊娠で産めない選択をせざるを得なかったり、妊娠をきっかけに結婚したけど、その結婚がうまくいかなかったり。そんなことはたくさんあります。だから、子どもが欲しくなかったら、是非確実な避妊としてピルや子宮内避妊具を使用することをお勧めします。避妊はコンドームだけで、コンドームが破れたり外れたりしてあわててアフターピル(緊急避妊薬)をもらいに来る人もいたりします。アフターピルをもらいにくるならまだいい方で、膣外射精が避妊だと思っている人もいます。私の知人の中には、長いこと不妊治療して体外受精で3人の子を授かった後に、43才にしてまさかの自然妊娠をした人もいました。だから、絶対に妊娠しないということはないと思います。彼女は最後の帝王切開分娩の際に永久避妊の手術も受けたそうです。永久避妊の手術でも避妊効果は100%ではないですが、99.9%以上の効果があります。でも、コンドームだけの避妊だったら失敗率最大15%もあります。膣外射精は避妊方法には含まれないので、1年間で80%の妊娠の可能性があります。先輩の産婦人科医で産婦人科開業後に出産された女医さんがいますが、その先生はスーパーウーマンです。ご自身が出産した翌日に分娩があった際にも出産に立ち会われてお仕事されたのだそうです。私はとってもそんなまねはできないと思って、産婦人科を開業した際に、子宮内避妊具を入れました。私も3人目4人目はなかなか妊娠せず不妊治療しましたが、これ以上妊娠の予定は無いからです。



  
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2014年07月17日

琉球新報 南風 連載投稿記事掲載 第一回自己紹介

琉球新報 南風の連載が始まりました。
少し前に執筆者一覧が紹介されたとのことです。
うちは琉球新報とっていますが、結局いつ掲載されたのかは新聞で確認できなかったのですが、
担当記者さんからファイルが送られてきていたので紹介します。


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第一回の投稿は自己紹介にしました。担当記者さんが格好良く題名を入れてくれました。

%E5%8D%97%E9%A2%A8%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%9B%9E%E8%A8%98%E4%BA%8Bs%E8%87%AA%E5%B7%B1%E7%B4%B9%E4%BB%8BSPDF20140625155809903.pdf (PDF: 281.61KB)

はじめまして
大学入学のために沖縄に来て25年、うちなー嫁になって20年、産婦人科医になって18年経ちました。
医師国家試験の一ヶ月前に生まれた長女は19歳ですが、4番目の次男はまだ4歳で子育て真っ最中です。
3番目の子を妊娠中に上司から「そんなに色々とこだわってやりたいことがあるんだったら開業したら」と言われて、それまで考えたこともなかった開業を思い立ちました。
とはいえすぐに計画が進んだわけではなく、そんな大変なこと絶対反対と家族からの大反対にあいました。
その後も、完全に納得したわけではないといいつつも土地探し、設計、開業準備と夫が全面的に協力してくれて、開業を思い立ってから4年後に開業しました。
設計には時間をかけた方が良いという設計士さんの勧めもあって設計には約2年かけて検討を重ねました。
設計に時間をかけて図面の上で何度も作り直したので、満足いく自宅兼診療所ができました。
実際に開業してからは、自分のやりたいことを追求できる仕事のやりがいは大きいですが、経営の大変さを実感する毎日です。
禁煙外来やピルの処方など大きな病院の産婦人科外来ではできなかったので、開業して自分がやりたい医療ができるようになったと思います。
親子の絆作りを妊娠中から産後を通してサポートしたいと思って始めた診療所ですが、まだ十分な体制ができていないので、これからもよりよい医療を目指して頑張っていきたいと思っているところです。
産婦人科医の視点からコラム執筆を依頼されたかもしれませんが、一般の産婦人科医とはちょっと変わっている私です。
なので、これがスタンダードということはあまり無いのですが、診療や日常の事など色々と書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。



  
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Posted by 島袋 史 at 18:39Comments(0)投稿記事
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島袋 史
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産婦人科ゆいクリニック http://www.yuiclinic.com/