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2017年10月04日

日本家族計画協会「家族と健康」 産婦人科医による性の健康教育コーナー

家族計画協会の情報誌家族と健康の一つの記事「産婦人科医による性の健康教育~私のキーワードはこれだ! 」に島袋の記事が掲載されました。
最初に原稿依頼が来た時には、性教育講演はほとんどやっていないし、自分が伝えられることはほとんどないのではないかと、ほとんどお断りモードだったのですが、クリニックの取り組みでも構わないと担当の方から伝えられ、半年ほど寝かして、やっと出来上がりました。

ゆいクリニックでの希望しない妊娠に悩む方へのカウンセリングの取り組みを主に紹介する記事となりました。

以下、記事の本文です。

プロフィール  1995年琉球大学医学部医学科卒。1996年琉球大学産婦人科医局入局。大学附属病院および県内関連病院に勤務。2005年6月より浦添総合病院勤務。2011年小児科医の夫と共にゆいクリニック開業。

キーワード 

女性のリプロダクティブ・ライツのサポート

「産婦人科診療所の開業」
2011年にゆいクリニックを開業してからもうすぐ6年になろうとしています。自然なお産と母子早期接触、母乳育児をサポートしたいという思いでクリニックを開業しました。それと同時に、禁煙外来や望まない妊娠や避妊のサポートも始めました。
以前に育児期間中に診療所で外来のみで働いた際には中絶手術にも関わりましたが、その時には術後の避妊指導を含めて中絶手術を受ける方のサポートが十分にできていないと感じていました。そこで開業してからは、病院では出来無かった、様々な種類のOCやLEPやIUDなどをそろえて避妊指導にも力を入れています。

「望まない妊娠をした方へのカウンセリング」
望まない妊娠を主訴に受診した方には、手術前のカウンセラーとの面談を必須として、妊娠継続するのかどうか、また妊娠継続しないことを決めた場合にはその選択を支持するようなお話しをしています。
カウンセラーの先生方との出会いがあり、週3回クリニックでカウンセリングの面談日を設定して、中絶を希望される方や当院で出産予定の妊娠中の方とのお話しをしていただいています。
妊娠中絶を希望されている方へのカウンセリングでは、女性が「よりつらい選択をして苦しむ」ことを、少しでも楽にしてあげるのが使命であり、自分の本音が違っているとしても、「中絶しても問題ありませんよ」と「言い切ってあげること」を役割として、①後悔しない②自分を責めない③子供は決して母をうらまない④今回のことで、尚更、幸せになる努力をすること、更に、手術後に、今後心が揺れたり、ふさいだりする時は①ぐずぐず悩んでいる時間は何の役にも立たないこと。それよりは、具体的に身体を動かして時間を過ごすよう促す。②不幸な時間を長引かせないこと。※問題はかならず解決されること③今回のできごとで、最も大切なことは、あなたが母になったということ。④永遠にこの子の母であるという事実を誇りにして尊ぶこと⑤産む、産まないに関わらず、女性として母としては同格であり、今回、産まないことを決めた自分を卑下しないこと⑥1番辛い思いをしているのはあなただとねぎらう などをカウンセラーの先生から伝えてもらうようにしています。中絶術後のアンケートでは、たくさんの人が、カウンセリングを受けたことで心が楽になった、助けられたと感じていると書かれています。

「リプロダクティブ・ライツを理解する」
当院で人工妊娠中絶を行うに当たり、スタッフからは中絶に立ち会うことが辛いという声も聞かれました。けれどもスタッフが、「指導者のための避妊と性感染症予防セミナー」を受講することで、リプロダクティブ・ライツを理解することができ、スタッフ個人が中絶に関して否定的にとらえないようになり、中絶の問診や説明で患者さんによりそった対応ができるようになり、スタッフのストレスも軽減されたとのことです。
手術後にはより確実な避妊方法として、ピルまたは子宮内避妊具の使用を勧めています。メインスタッフは「指導者のための避妊と性感染症予防セミナー」などを受講し、避妊の知識を学んで患者さんへの指導がしっかりできるようになっています。又、ピルについての説明は、咲江レディスクリニックで作成されたピルの使用と注意に関するDVDを活用させてもらっていて、忙しいスタッフの時間を節約できるため、とても助かっています。

「性教育への関わり」
私自身は性教育講演を行うことはできていません。それでもできるだけ性教育に関わっていきたいという思いは持っており、クリニックで性教育に関するセミナーを開催したり、また近くの看護学校で毎年周産期疾患についての講義をさせてもらっているのですが、その中で昨年初めて性教育についての講義も行いました。初めての講義なので十分に伝えきれない部分もあったと思いますが、学生たちの感想の中で、性教育の講義についての感想もいくつか見られ、将来看護師になる学生さん達に性教育についての意識を身につけてもらえたらと思って今後も続けていきたいと思っています。

日本家族計画協会家族と健康機関誌のページでも見られます。

http://www.jfpa.or.jp/paper/cat84/000778.html


実際の記事のPDFファイルです。

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島袋 史
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産婦人科ゆいクリニック http://www.yuiclinic.com/