ゆいクリニック院長日記

最近、参加しているメーリングリストで会陰切開について話題が出ていたので、当院での会陰切開率と会陰裂傷率を調べてみたのでご紹介します。

ゆいクリニックは2011年11月に開院していまして、２０１１－２０１４年のデータは、分娩件数423件（帝王切開32件含む）で、経腟分娩例での会陰切開率は３％、会陰切開の有無にかかわらず、会陰裂傷６３％でそのうち3～４度の会陰裂傷が８％でした。
又、2015年は会陰切開率２．８％、会陰裂傷率６６％でした。2015年分娩件数194件　帝王切開18件（９％）、そのうちの緊急帝王切開5件（２．８％）でした。
2016年はまだ統計をだしていません。

会陰切開をしたケースは、帝王切開を考慮して分娩台でお産をして吸引分娩をしたケースや胎児心拍数異常があって、急速遂娩を試みたケース、遷延分娩のケースなどがほとんどです。

ゆいクリニックでは通常フリースタイル出産をしているので、会陰の伸びがわるい場合でも会陰切開をするということがほとんどありません。基本的には待ちます。

じっと待っている私としては、時間がかかっていると切開含めた医療処置をしたいなと思ったりする場合でも結果的にほとんど裂傷無しのケースもあるので、私の判断では（急速遂娩が必要というのではなく、ただ会陰のためだけという事では）会陰切開はなかなか出来無いなと考えています。

会陰の傷はないにこしたことはありませんが、産後は傷の有無に関わらず、あまり動き回らずにゆっくりと過ごして身体を休めてあげる、産後の養生が大切かなと思います。
元気だからと動きすぎて後から腰痛がひどくて動けなくなってしまう方もいましたので、無理をしないことが大切かと思います。

以上会陰切開と会陰裂傷についての報告でした。