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2011年11月22日

禁煙外来やっています

以前からずっとやりたかった禁煙外来ですが、ゆいクリニックでスタートすることができました。
妊娠中の方や、そのパートナーには外来で禁煙を勧めていましたが、ゆいクリニックでは具体的な治療(喫煙はニコチン依存症という立派な病気なので、治療が必要なんです)をお勧めできて、すごく手応えを感じています。
既に何名もの人が治療を開始されました。
知り合いからも禁煙治療をうけたいと相談を受けています。
本当に禁煙外来始められて良かったです。
みんなで禁煙して健康になりましょう。
ゆいクリニックは禁煙外来をやっていますし、妊婦さんや赤ちゃん達が集まるところなので、敷地内禁煙です。

禁煙外来を受診する場合には、呼気中一酸化炭素を測定します。一酸化炭素濃度が呼気中高いとそれだけたくさんたばこを吸っているという証拠になります。

一酸化炭素は酸素よりも数百倍赤血球のヘモグロビンと結合しやすく、体の中を酸欠状態にします。
具体的には、スタミナが落ちたり、作業効率が悪かったりします。

火災で亡くなる方の大きな原因がCO中毒による酸欠です。酸欠で一番被害を被るのが脳です。COは、死に至る、或いは死なないまでも重い障害が残ることのある、非常に危険な毒物です。

タバコを吸い終わった直後からCO濃度は下がり始め、8時間ほどで正常値(数ppm)に下がると言われますが、喫煙者は濃度が下がりきらないうちに次のタバコに火をつけるので、CO濃度がずっと高いままです。そのため、呼気のCO濃度を測れば、喫煙の有無がはっきりします。

喫煙者は、タバコを吸うことで頭がすっきりして目が覚めるなどといいますが、それは正しくありません。ニコチンが血管を収縮させ血行を悪くする上に、運ばれる血液は酸欠状態なので、脳や身体の、本来の能力を発揮することができません。タバコを吸っても本来の「覚醒レベル」にはなり得ないのです。
脳がニコチンに頼らずに働くようになってからが、本来の能力を発揮できる時です。

また、一酸化炭素(CO)は、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの要因となります。
さらに、受動喫煙の加害者となってしまいます。。
喫煙者が吐く息には一酸化炭素(CO)や煙の粉塵が含まれるので、それを周囲の人が吸ってしまいます。身体の小さい子供には特に影響が大きいと思われます。喫煙後も数時間はCO濃度が高いままですので、吸っている時だけ席を外せばよいということにはならないのです。

ということで8時間禁煙すればCO濃度は正常値に近づき24時間禁煙するだけで、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが減るといわれているので、よく禁煙失敗といいますが、数時間といえども禁煙することで、自分にも周囲にも大きな健康のメリットをもたらしてくれます。

禁煙も母乳も勉強すればするほど奥が深くて面白いです。

禁煙外来は男性も受診出来ます。
ゆいクリニックは産婦人科ですが、患者さんは女性だけではないんですね。今まで男性の患者さんはほとんどみたことありませんでしたが、禁煙希望の患者さん大歓迎です。
是非気軽にまずは相談だけでも来てくださいね。



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Posted by 島袋 史 at 06:06│Comments(0)診療
 
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産婦人科ゆいクリニック http://www.yuiclinic.com/