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2016年06月06日

牛乳の害 パート2 牛乳で骨が丈夫になる?!

牛乳についてさらに続けます。

「子どもの病気は食事で治す」 内山葉子著 
牛乳の害 パート2 牛乳で骨が丈夫になる?!
からの引用です。

牛乳にはカルシウムが大量に含まれていて、子どもの成長や骨格作りに大切ということがよく言われます。
牛乳のカルシウムは、牛乳に含まれる人間が消化しにくいタンパク質であるカゼインと結合しているものがほとんどで、人間が吸収しやすいカルシウムは含まれていません。
また、この吸収しにくいタンパク質を肝臓で無毒化させる際に、尿素に転換するときに、酸性に傾いた血液をアルカリ性にもどすため、カルシウムが使われます。
カルシウムは、身体の中にもっとも多くたまっているところが骨なので、この尿素転換のときに骨からカルシウムを溶かし出すのです。そして、尿になって排泄されます。
このことで、かえって骨からのカルシウムが失われて、骨粗しょう症になったりすることがあると、アメリカの調査で報告があるそうです。
また、牛乳には飽和脂肪酸が多く含まれており、動脈硬化のリスクを高めます。

日本人の多く(75%)が乳糖不耐症だというデータがあり、牛乳を飲むと消化不良を起こして、お腹がごろごろしてしまうという人が多いのです。
ヨーグルトを飲むと便の出がよくなったと思っている人の中には、腸内細菌の状態が良くなったから便通が良くなったのではなく、下痢で便が出ているという人もかなりいるはずです。

牛乳のカゼインは人間の母乳中にもふくまれています。けれども牛乳のカゼインはα(アルファ)型で、母乳のカゼインはβ(ベータ)型で、異なります。α型とβ型では消化するための酵素が違い、人間は牛乳のカゼインを消化することができません。
アルファ型カゼインは、脳内でモルヒネ様物質を作り出し中毒状態を作り出します。
また、胃液と反応し、カードと言われる乳餅をつくり、粘着力の強いタンパク質となります。
これによって栄養の吸収を妨げます。そのため、鉄の吸収不足から貧血、ビタミンやミネラルの吸収不足による食べ過ぎ、肥満、疲労感や無気力感を生じさせます。

アルファ型カゼインは消化されにくくアレルゲンとなりやすいため、様々な病気のリスクを高めます。

牛乳のカルシウムは、このアルファ型カゼインと結合しているためイオン化していないので、吸収されにくくなっています。
また、牛乳のほとんどが加熱殺菌されて出荷されていますが、加熱するとカルシウムがリン酸カルシウム塩に変化し、身体はカルシウムを栄養として利用できなくなってしまいます。

さらに牛乳を飲むとタンパク質をたくさん摂ることになり、消化があまりできないタンパク質のために、腸の中に窒素残留物が増え、これが腸から吸収され肝臓に入り、肝臓で代謝され、尿中に排泄されます。
この窒素残留物によって、酸性化した血液をアルカリ性にするためにカルシウムが必要となり、そのカルシウムは骨から使われるのです。

ですから、牛乳にはカルシウムは豊富に含まれるのですが、そのカルシウムは栄養として体内で利用されずに、牛乳を飲むことでかえって、骨のカルシウムが使われてしまう可能性があるのです。

牛乳には乳糖が含まれますが、乳糖を分解するラクターゼの分泌は2歳以降は減ってしまうので、多くの人が牛乳を飲むと下痢をするなどの症状が出る乳糖不耐症であるということです。
ただ、日本人は腸が長く便秘症が多いので、消化不良をおこして、下痢をしていることに気づかない人もいるとのことです。

給食には必ず牛乳がでて、牛乳は健康によいとたくさん宣伝をされる中で、牛乳は大切な栄養源であると間違った常識が日本人に植え付けられてしまっていますが、ぜひその認識を改めた方がよいかと思います。

学校給食では、ぜひ内容の見直しをして、パン食、牛乳をやめて、和食にすることで、子どもたちはより健康になれるのではないかと思います。
実際にそういう取り組みをしている自治体のニュースを見たことがあります。
こちらでは完全米飯給食も実施しているようです。

http://www.sankei.com/life/news/140325/lif1403250036-n1.html

牛乳の害 パート2 牛乳で骨が丈夫になる?!

2回にわかってお伝えしましたが、牛乳についてでした。

内山葉子先生の著書から牛乳の害についてご紹介しましたが、さらに詳しい食についての知識が得られますので、ぜひ、「子どもの病気は食事で治す」を一読することをお勧めします。
ゆいクリニックの待合室においてありますし、受付で販売もしていますので、手に取ってみてみて下さい。





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Posted by 島袋 史 at 18:04│Comments(2)診療栄養
この記事へのコメント
乳酸菌飲料も良くないでしょうか?
Posted by ゆあママ at 2016年06月07日 19:48
ゆあママさんへ
乳酸菌飲料は、「乳などを乳酸菌又は酵母で発酵させたものを加工し、又は、主要原料とした飲料」のこと。 日本では牛乳を原材料としているものが主流である。 ということで、牛乳原料でさらに高熱殺菌されていれば、あまり健康に良いとはブログ内容からすると言えなそうです。またさらに、ヤクルトにはぶどう糖果糖液糖、砂糖、脱脂粉乳、香料が原材料名にあがってきました。ブドウ糖果糖液糖は遺伝子組み換えトウモロコシを原料とした甘味料で、摂取を避けたい食品添加物です。
カルピスは相当たくさんページを繰ったのですが、原材料名が見つからず。脱脂粉乳や砂糖は含まれているようです。特にカルピスウォーター500mlには角砂糖10個以上含まれているという記載も見ました。砂糖の害は別ブログに記載していますので、参照して下さい。砂糖入り飲料は子どもには飲ませたくないものだと思います。
Posted by ゆいクリニック 島袋史 at 2016年06月08日 03:10
 
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