てぃーだブログ › ゆいクリニック院長日記 › 本の紹介 › 食べない、死なない、争わない

2015年06月11日

食べない、死なない、争わない

先日、稲葉耶季先生の出版講演会のことを紹介しましたが、その時点では、本はまだ全部読んでいませんでした。
あらためて、「食べない、死なない、争わない」 を読んでの感想を紹介します。

まずは稲葉先生のスタンスに読んでいてとてもすがすがしかったです。
何よりも、辺野古基地建設に反対して、訴訟団の一員となるために弁護士になった。
そして、基地建設に反対しても、もしも国が強行して基地を建設したとしたら仕方がない。それでも、きっと300年したら地球の力はきれいな海を取り戻すだろうという事。
自分と違う考えを持っている相手に対して、自分より上とか下とかではなく、あなたは今そこにいるのですね、とみることのできる大きな心。
こういったことを読んでいて、自分の気持ちが楽になっていくのを感じました。

ついつい他人を批判したり、自分と比較したりする自分がいることを本を読んであらためて認識しました。
でも、それですらも、「ああ、自分は今こういうレベルにいるのだなあ」と思っていいのだと、なんだか安心しました。しょっちゅう、自分はなんてダメなんだと落ちこんでみたり、自分って結構できているんじゃない、と優越感に浸ってみたり。こういう優越感と劣等感の中にいないですむようになれるといいなあと本を読みながら思いました。

食べない、という事については、私はまだ、そこに行こうとは思えないのですが(おいしいものを食べる楽しみは捨てきれないし、たまにはジャンクフードも食べるし、甘い物や砂糖もとります)、先生の書かれている、プラーナで生きる生活や、小食でよいということについて概念的にはとても納得できました。 将来、そういう生活になりたいと思うかもしれませんが、今はまだ毎日たくさん食べています。
精神エネルギーが高まれば、食べない、眠らない、そういう生活ができるのだろうということはなんとなく想像できました。
又、日本の食料自給率について40%は危険ということが書かれていましたが、私もそう思います。
その中で、日本の米は守られていますが、これは絶対に死守して欲しいと想います。
日本人の米食ばなれがすすんでいると言われていますが、今ゆいクリニックで無農薬玄米が食べられることは本当にありがたいことで、これは絶対に大事にしたいです。
コストを考えて、輸入食品をいれようという話しもうちのきっちんで出たりしていますが、できるだけ国産にこだわって、そして添加物のなるべく少ない物をとるということにはこだわっていきたいです。
食べないと言うこととは話しがずれていますが、まだまだ食べないことにはできない私は、食べる場合にジャンクフードもとることもありますが、基本の食を大切にしたいです。それに産後のお母さんには、是非そういう物をとってもらいたいと思います。
パン食がふえていますが、市販のパンには100種類以上の食品添加物が入っていたりします。また小麦は、F1種という次世代をつくれない種から作られた物が世界を席巻している モンサント社 の問題なんかも言われたりしています。

http://matome.naver.jp/odai/2138621520679921101

日本の無農薬玄米を是非食べたいものです。

死なない、という事については、今まで自分が仕入れてきた知識と矛盾せず、すんなりと入ってきました。
特に死ぬときには、なるべく延命をしない、ということについてより納得できました。
自分の親の看取りはまだ先のこととは思っていますが、うちの母が 「ボケたっていいじゃない」 関口祐加著 を私に読め読めと持ってくるので、自分のボケが来る日を意識したりしているのかな、と思ったりもします。
自分自身も人生は修行だと思ってはいますが、なかなか達観できずに、右往左往している人生です。
あの世に行くときに、しっかり修行できた、来世につなげられると思えるように頑張りたい、この人生では人の役にたったと思えるようになりたいとは思います。
現実は、ああ、自分は人の役に立っている、と思えるときもありますが、なにせ人格がついてきていなかったり、至らないところがみえて自分を責めていたり、そうやって劣等感にさいなまされると言うことは、人に対しても比べていると言うこと。そういうことを気づかされる本でした。
身体は単に入れ物であって、その中に本質が入っている。本質が光に帰ると肉体は死ぬという現象になる、そういうことがあらためてすっと心にしみました。
光に帰ったときに、光に帰ったことに気づかずにこの世に念が残ってしまっても、祈りで光に帰ることができる、そう考えると、祈りを取り入れたいなあと思いました。
そして死ぬときには、自分が光に帰ることを受け入れて、先生の本に書かれているように、今からはもう水だけで、と光に帰る準備、肉体と別れる準備をしたいと思いました。

争わない、ということについては、今、沖縄ではもっとも大切なテーマかなと思いました。
先生が書かれていた、理不尽に攻撃されたとしても、それに応酬して復讐すれば、殺し合い、憎しみの連鎖となるだけだということは理屈では納得できました。子ども達にも暴力ではなく、ちゃんと話し合いをと言いながらも、実際に自分自身がどれだけそれができているのか。
稲葉先生のように、攻撃されたとしたら、最初に死ぬ人間になりましょう、でもやり返さないということが大切、というようにいかにたくさんの人が精神的に成長して思えるようになるかが、戦争をしない国にこれから日本がなれるかどうかだとは思いました。
その中で、先生の、基地建設は反対、それでももし日本が今はまだ戦争に向かうとしても、何世代か先にはきっとそれを乗り越えるだろうという広い視線に、本を読んでいて気持ちが楽になって行きました。
今、日本はあらたに戦争への道を歩むのではないかと危惧される状況に有りますが、多くの人が争わない、非暴力、これがもっとも強いことだと気づいて、この世で戦争をしないという道を選んで欲しい物だとは思います。

以上簡単な本の紹介と感想でした




  • LINEで送る

同じカテゴリー(本の紹介)の記事

Posted by 島袋 史 at 05:38│Comments(0)本の紹介
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 29人
プロフィール
島袋 史
島袋 史
産婦人科ゆいクリニック http://www.yuiclinic.com/